『幸』『束ねる者』に登場する、日下部家八代目当主・鈴葉とその交神相手である金翔天竜馬のカップリン
グ。鈴葉は大江山朱点童子討伐時最年少で、鬼朱点の中から真の朱点童子が現れる様を目の当たりにしてしま
った人。その後当主を継いで失意を振り払うように戦い続け、男顔負けの剛勇無双の当主として名を馳せた日
下部家最強の肝っ玉母さんでした。そんな彼女ですが、色恋の道には物凄く奥手で、最愛の男の前では可愛い
ウブな女なのです(笑)。金翔天竜馬は、鬼朱点の中に封じられていた時に鈴葉に一目ぼれし、その後も彼女
を見守り続けるなど一途に思い続けた後に、晴れて交神と相成りました。質問の時期は鈴葉が氏神となって天
界へ昇った後。周囲の神様たちにはやし立てられて、質問に応じるハメになったという感じ(笑)。竜馬の口
調は『幸』の時よりもくだけていますが、そこはそれ、もう二人はそういう仲ですんで。一族カップルが多い
日下部家の中で、数少ない神様と一族のカップルさんです。かなりラブラブ状態なので、苦手な方は御注意下
さい(笑)。
本来100の質問ですが、ここでも50問までを使わせていただいてます。
鈴:日下部御珠姫。これは氏神名で、生前の名前は日下部 鈴葉だよ。
金:金翔天竜馬と申します。
鈴:年?うーん、もう死んじゃったし(笑)。享年は1歳9ヶ月。お母さんに似て随分長生きだったみたいだね。
金:僕は神ですから…年齢という概念はありません。
鈴:優しいよ。いつもあたしのことを気遣ってくれて、大事にしてくれる。
金:自分よりも周囲のことをまず第一に考えています。それでいて、常に真っ直ぐに前を見つめて、何事にも臆する
ことがない。そんな心優しく、かつ強い人です。
鈴:…持ち上げすぎだよ(照)。
金:別に持ち上げてなんかいないよ?(笑顔)
鈴:違うってば(赤面)。…あと、こっちが赤面するようなことも、こんな感じで笑顔でさらっと言っちゃうんだよ
ね…(照)。
鈴:え、ええと。大江山だよね。
金:はい。僕は大江山の朱点童子の中に封じられている身でした。仮初めの朱点が死んで僕が解放された時、その場
にいらっしゃったのが鈴葉や日下部一族の皆様方でした。
鈴:直接顔をあわせたのは交神の時だったけどね。
鈴:初めて見た時は封印が解けた光の中だったからね。姿もよく見えなかったんだよ。ただ、このひとがあたしのこ
とを何故か気遣ってくれてる、っていうのはわかった。交神の間で初めて姿を見た時は、ああこのひとだってい
う直感の方が先に立ってて、第一印象なんかまるっきし覚えてないんだ(苦笑)。
金:先ほども申し上げましたが、とても真っ直ぐな瞳をした人であると思いました。純粋に、朱点童子を倒したいと
願っているのだということがひしひしと伝わってきました。それゆえに、中にいる僕はこの後どうなるかわかっ
ていたから…辛かったです。
鈴:竜馬がそんな風に思うことないよ。あの野郎には…まんまとはめられたからね。
鈴:…質問の主旨を考えると、この手の質問も絶対あるだろうなーとは思ってたけど…。参ったなぁ、えぇーと(照)。
あたしが下界にいた頃は、いつもあたしを気遣って見守っててくれたところ。そんで、今もあたしのことをとて
も大事にしてくれるところかな。当主になってからは、誰にも弱いところ見せたくなくて、肩肘張って生きてき
たから。竜馬は見てるだけしかできなかった、って言ってたけど、あたしはそれだけでもほんとに嬉しかったん
だよ。
金:そ、そう?(照)僕の答えは問いの5と同じです。常に自分のことよりも周りを第一に考えて、真っ直ぐに前を見
つめているところです。そんな彼女を愛しくもありますが、心から尊敬しています。
鈴:よくなかったら、こんなとこで一緒にいないよ(笑)。
金:はい。
鈴:最初は竜馬、って呼ぶのにちょっと抵抗あった。神様を呼び捨てにする、ってのはどうもね。
金:僕も鈴葉殿、と呼んでいたのを呼び捨てにしてくれと言ったのは鈴葉の方だよ(笑)。
鈴:だってそれは…。
金:僕が鈴葉、と呼ぶなら、僕の呼び方も同じようにして欲しかったんだ。それに神様、って鈴葉は言うけど、鈴葉
も今は氏神じゃないか(笑)。
鈴:そりゃあそうだけどさ(膨)。あたしは元々人なんだから。
鈴:何だろう。馬かな、葦毛のしなやかで綺麗な馬。
金:気高く美しい虎だと思います。
14 相手にプレゼントをあげるとしたら何をあげる?
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鈴:何かなあ。神様に贈り物、っても。あたしがあげられるものなんか、たかが知れてるし。今何か欲しいものある?
金:僕は鈴葉が傍にいてくれるだけで十分だから。何も要らないよ(笑顔)。
鈴:だからそういうことを、さらっと言わない(照)。
鈴:ふふ、もう貰ったよ。息子の飛炎。
金:あの子はいい子ですよ。きっと、日下部家にとって欠くことのできない存在になるでしょう。
鈴:さっきも言ったけど、こっちが赤面するようなことを笑顔でさらっと言っちゃうこと。
金:…そんな変なこと言ってるかな?
鈴:あ、そんなしゅんとした顔しないでよ…(慌)。変なことは別段言ってないよ。ただあたしが照れるんだって。
そんだけ。
金:僕は思ったことを言ってるだけだよ?(←不思議そう)
鈴:腕を組んでることかな?気が付くとしてる。多分落ち着くんだと思う。
金:そうですね、僕はそう言われても特には。
鈴:竜馬は緊張すると、瞬きの数が多くなるんだよ。
金:そ、そうかな?知らなかった…。
鈴:交神の間で初めて会った時、何かすっごくしぱしぱしてた。
金:え…ほんと?(苦笑)
鈴:あたしもあの時は完全に頭の中が真っ白になってたから、そんなとこだけやたらはっきり覚えてる(笑)。
19 相手のすること(癖など)でされて嫌なことは?
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鈴:ちょっと問いの16とかぶってるね。いやなことじゃないけど、竜馬がさらっと何でもかんでも言っちゃうもんだ
から、よく照れてるよ(苦笑)。
金:でも、嫌なことというわけじゃないんだよね?
鈴:対応に困るんだよ、どうしていいかわかんなくて(苦笑)。自分で言ってて照れくさくないの?
金:??いや、そんなことないけど…照れるものなの?(きょとん)
鈴:……。そ、そう(この辺が神様なんだよなあ…)。
20 貴方のすること(癖など)で相手が怒ることは何?
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鈴:ど、どこまでって…今更そんなこと言わせんじゃないよ。あたしは死んで呪いから解放されてるんだから…
(赤面)。
金:え、ええと。鈴葉は僕の妻…です。それでどのような関係かお分かりになって下さい(赤面)。
鈴:うーん。とりあえず、初めて二人になったのは交神の時だったよね?
金:うん。交神の間で。
鈴:予想外の事態が発生して、完全に固まってた(笑)。
金:説明させていただきますと、僕がその――無理を言って鈴葉の交神相手になりたいと申し出てしまったんです。
幸いにも昼子様のお許しが出ましたが、今思えば、よくそんな大胆なことができたと思います…(苦笑)。
鈴:イツ花ったら相手が誰なのかも言ってくれなかったんだよ。誰なんだろう、何でそんなこと言うんだろうって一
人でうろたえてたもんだから、本人を目の前にしたら尚更だったね(笑)。
金:え、伝えてくれなかった?僕のことを伝えた上で考えてもらうように、頼んでおいたのに…だからあんなに驚い
てたのか(苦笑)。
鈴:いいんだよ。イツ花はイツ花で、あたしにもう決めた交神相手がいるかどうかの方が気になってたみたいだから、
そこまで気が回らなかったんだろ(笑)。それに実際に会ってみて初めて、竜馬が大江山で出会った神様だって
気が付いたから。多分前もって名前と顔を教えられてたとしても、結果は変わってなかったよ(苦笑)。
鈴:どこって…だからそういう質問はよそうよ。あたしたち一族にかかってる種の根絶っていう呪いは、並みの人み
たいに閨を共にするような類のことができない体になってるってこと。だから、交神の儀は本当にただの儀式で、
何も無いよ。
金:ええ。儀式の後に少し話をして、別れました。
鈴:色々案内してもらったよね、天界。
金:下界が見える水鏡があるんです。そこによく二人で。息子や、日下部家の方たちがどうしてるかな、と見ていま
す。
鈴:…と言われてもなあ。竜馬にはそういうものがないし。あたしはもう死んじゃったし。
金:生まれた日を祝うという概念そのものが、僕にとっては少し不思議な感じがします。
鈴:べ、別にどっちだっていいだろ…そんなもん(赤面)。
金:僕です。交神の間でお会いした時に、自分の気持ちを伝えました。
鈴:…やだな、人前で言わせんじゃないよそんなこと。
金:僕の全てを投げ打ってでも、守り幸せにしたい人です。
鈴:……(赤面)。
鈴:…だから!そういうことを人前で言わせるなって!
金:はい、愛しています(きっぱり)。
鈴:………(湯気)。
鈴:え、えーと。まだ続くのか、これ。やめときゃよかったなあ…(苦笑)。弱い、って言うんじゃないけど、かけ
てもらった言葉で一番印象に残ってるのは、交神の時に「貴女の命を繋ぐ役割を預けてくださいませんか」って
言ってくれたことかな。さっきも言ったけど、ずっと誰にも頼らないように、当主なんだから頑張らなきゃ、っ
て肩肘張ってたからね。凄く…嬉しかった。何か、張り詰めてたものがぷっつり切れたような感じがしてね。
金:そ、そう?(照)
鈴:言われて、柄にもなく涙が止まらなくなっちゃったのは…多分そのせい。
金:あの時は本当に慌てたんだよ。僕が無理を言ったせいで鈴葉を泣かせてしまったのかと思って、もうどうしよう
かと。イツ花が助け舟を出してくれなかったら、そのままずっとおろおろしてたと思う(苦笑)。
鈴:そんなことじゃ泣いたりしないよ(笑)。確かにすっごく慌ててたよね、竜馬は。ふふ。
鈴:どうするも何も…そういうことは疑惑とか未遂も含めて絶対ないだろうから、答えようがないなあ。
金:鈴葉はそのようなことは致しません。真っ直ぐな気性の人ですから、そもそも浮気といった道に外れるようなこ
とをとても嫌います。
鈴:浮気という行為そのものについては勿論許せないけどね。
金:僕も好きではありません。相手に対してとても失礼なことだと思っています。
鈴:神様同士でも、やっぱりくっついたり離れたり、ってのはあるの?
金:長い刻を過ごすから、そういうことも時にはあるよ。あちこちに浮名を流す神もいるけれど、あれは浮気をされ
た方も全部承知の上、という感じだから、別段揉めたりということもないみたいだね。本気というよりは、双方
とも遊びというか暇つぶしみたいなもの。
鈴:ふうん。あたしには分かんない世界だな。…竜馬はどうだったの?
金:気になる?(笑)
鈴:そ、そうじゃないけど…(赤面)。
金:勿論、鈴葉より前に他の方とお付き合いしたことは全くないよ。元々色恋沙汰にはかなり奥手だったみたいで、
鈴葉と出会うまではそういう感情を持ったことすらない気がする(苦笑)。
鈴:竜馬らしいなあ(笑)。
鈴:遅れるって言ってもなー。いつも一緒にいるからそういう状況がないんだよね。そもそも竜馬は几帳面だから、
遅れるようなことはないと思うし。もし遅れたら何か不測の事態が発生したんだろうから、とりあえず探しに行
くかな。
金:鈴葉は約束を違えるようなことを嫌う人ですから。遅れる、ということはないと思います。予定していたことが
先送りになることはあるかもしれませんけれど。
鈴:仮に下界で生きてた頃に、家の子で約束事にそんなに遅れるようなことがあったら、よほどの事情が無い限り雷
モノだけどね(笑)。
鈴:身体の一部、って。…何かやだなあ、その言い方(照)。ええと、目かな?とても深くて静かな色をしてるんだ
よ。
金:僕も…目ですね。初めて会った時に一番強く印象に残ったのが、彼女の迷いのない真っ直ぐな視線でしたから。
鈴:い、色っぽい?いきなりそんなこと言われても…困るなぁ。大体竜馬の場合、色っぽい、っていう感じじゃない
んだよ。凛々しいとか可愛いと思うことはあるけどね。あとあたし個人の好みとして、あんまり色っぽい男って
のもなんかやだ。気持ち悪い。
金:ええと…そういう類の質問は困ります。答えられません(赤面)。
鈴:??何でそんなに赤くなって…え、ちょっと?!何か違う解釈してない?!(湯気)
金:え、ち…違う?(赤面)
鈴:そういう質問はこっちに入ってないの!て言うか…わー!今のナシ!ここの質問消しといて!(赤面)
(質問に答えられるような状態じゃなくなったのでしばし中断)
鈴:ふう。……あといくつあるんだ、これ。もう勘弁して欲しいなあ(苦笑)。ドキっとする、っていう雰囲気じゃ
ないんだよね、どっちかというと。
金:え、ええと。二人でいるととても安らいだ気持ちになります。胸が高鳴る、というのとは少し違います。
鈴:今は嘘をつくような必要がないからね。嘘そのものは凄くヘタだけど(笑)。
金:確かに、そのような状況はないね。僕も結構…顔に出てしまうと思う。
鈴:さっきの反応を見ても、間違いなくそうだね(苦笑)。
金:ご、ごめん…(赤面)。
鈴:二人でいるとき。そんで、飛炎が今どうしてるかなーって見てる時かな。
金:あの子も随分逞しくなったようで、嬉しい限りです。
鈴:問いの35みたいなやりとりは結構ある(笑)。
金:ごめん、僕が生真面目すぎるんだと思う…(汗)。
鈴:でも喧嘩のうちに入らないよ、あれは(笑)。じゃれ合いに近い。
金:大抵僕が鈴葉から突っ込みを入れらてしまう感じです(苦笑)。
鈴:突っ込み入れられた竜馬が困って、あたしがあはははって笑い飛ばして大抵終わるかな?
金:そうかも…(苦笑)。もう少し柔軟性のある対応ができればいいんだけど。
鈴:そういうところも含めて竜馬だから、いいんだよ。
鈴:今このままがずっと続けばいいと思う。
金:うん、そうだね。鈴葉が氏神になるとは聞かされていなかったので、驚いたしとても嬉しかったです。
鈴:……べ、別にどんな時だっていいじゃないか(照)。ええと。大江山の時からずっと、あたしのことを案じて見
守ってくれてた、っていうのを知った時。
金:そう言ってくれると、僕も嬉しい(笑顔)。僕は…そうですね、鈴葉が常に傍にいて、僕のことを見ていてくれ
るだけでそう思えます。
44 「もしかして愛されていないんじゃ・・・」と感じるのはどんな時?
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鈴:愛の表現…ねえ…(照)。そんな大仰なものじゃないけど、うーん。あたしは言葉にするのが苦手だから、態度
で示す方じゃないかなあ。たぶん。
金:いつも彼女のことを一番に考えるようにしています。
鈴:そうだなあ。桔梗なんてどうかな。竜馬は淡い色よりも濃い色、花の形ならひらひらしたのよりはっきりした形
のが似合いそうだからね。名前は金翔天、だけど黄色の花っていうイメージは不思議とないな。青とか紫っぽい
感じだね。竜馬って金色の翼の印象が強いから、かえって黄色っぽい方面には思いつかないのかも。
金:僕には自分に似合う花なんてよく分からないけれど、そういうものなのかな?(笑)鈴葉には山吹、でしょうか。
彼女の金色の髪と瞳が、山吹の花を思わせます。とても可憐な花なので、好きですよ。
鈴:まあ確かに山吹っていうと金色っていうのが一番最初に思いつくけどさ。あたし、あんな可愛い花の雰囲気じゃ
ないよ(笑)。
金:そんなことないよ、似合うと思う(笑顔)。
鈴:(赤面)(…しまった、また墓穴掘っちまった…)
鈴:下にいた頃は当主だったし、動揺したりするのを悟られないようにすごく気を張ってた。お母さんや姉さんには、
いつもすぐ見抜かれちゃってたけどね。
金:僕は見た目が若いので…もう少し大人びた姿であればよかったかな、と思います。背丈も鈴葉とそんなに変わり
ませんし、体躯もさほど頑健なものではありませんから。男神には偉丈夫な方々も多いので、並ぶとどうしても
見劣りしてしまって。
鈴:そう?あたしは今のままでいいと思うよ。
金:そ、そうかな?(照)
鈴:そりゃあ天界ではみんな知ってるよね?でも下界の子たちは交神相手だったってこと以外は知らないからね、イ
ツ花以外。誰か氏神で昇ってきたら仰天するかも(笑)。
金:天界ではもう皆御存知です。たまにからかわれるので恥ずかしいです…。
鈴:…何か照れくさいなぁ(照)。勿論…そうだよ。
金:誓って。
鈴:…ふう。100の質問って聞いてたからどうなることかと思ったけど、50で終わり?
金:う、うん…この先の質問を僕たちにされても、うろたえてしまってろくに答えられないと思うから(苦笑)。こ
れで終わりにさせてもらったよ。
鈴:え…ひょっとしてこの先って、そういう類の質問だったの?(汗)うわあ(赤面)。
この質問は、
「BIANCA」様(管理人:南斗あきら様)からいただきました☆51問目から先もこちらにあります。