『遠キ異国ヨリ』『暁月夜』に登場した、御鏡家33代目当主の麗佳とその親友の光透美
への質問。麗佳と光透美は同い年で似通ったカラーですが、双子ではありません。光透美
は麗佳の来訪とほぼ同時に他家から養子に来た子です。
光透美は話の都合上(え)、その角のある容貌を親から嫌がられて養子に出されたとい
う経緯があり、ご実家にしてみればあんまり好ましくない流れで申し訳ありませんでした
(汗/作中の光透美の実家は架空のもの扱いです)そんな経緯だったので当初は御鏡の家
でも心を開こうとしませんでしたが、光透美の養母が角のあるなしや養子がどうこうとい
うことを全く気にしない人だったこと、麗佳が友達になろうと率先して近づいてきたこと
で、光透美と麗佳は本当の双子のように仲良しになりました。
麗佳の母親と光透美の母親は双子同士ですが、その子供達も同い年で、カラーも同じと
いうちょっと変わった間柄です。顔立ちも双方とても美人ですが、体格と性格はまるで正
反対です(笑)麗佳は9ヶ月年下の34代目当主暁良と恋仲になり、光透美は御鏡家の氏神
と夫婦になりました。
時期的には、二人とも交神が終わって子供が来訪した、という頃です。この麗佳&光透
美の質問回答→暁良&月刃丸の質問回答→暁良と麗佳のカップル質問の順に読んで頂くと、
色々とニヤリとできる部分があるかもしれません(笑)
麗:御鏡家三十三代目の香流、幼名は麗佳と申します。宜しくお願いします。
光:あたしは御鏡光透美(ひとみ)。
麗:ええと…存じません。
光:麗佳ちゃん?うそついちゃ駄目じゃん。
麗:な、何よ?
光:麗佳っていう名前は、麗佳の天の父神様がつけてくれたんだ、って。昔っから可愛かったから、喜んだ父
神様がその麗しい美貌に因んで『麗佳』にした、元々交神の時に美晴さん…あ、麗佳の母上様ね。美晴さ
んが「最初に私達の子を目にするあなたが名前をつけて」ってお願いした、って話だったんじゃなかった
っけね。
麗:な…何で光透美が知ってるのよ!(赤面)
光:母さんから聞いたから(笑顔)
麗:伯母様ったら…もう(赤面)だってそんな理由、恥ずかしくて自分の口からなんて言えないじゃない!
光:別に言えばいいのに、ほんとのことなんだから。あたしはね、父神様の光無しノ刑人様が、あたしが養子
で御鏡に来る時に「自分は光を見ることはできないけれど、お前の行く先が光に溢れているように」って
言ってたらしくて、母さんがそこから「美しく透明な光」ってことで光透美、ってつけてくれたんだ。大
仰だけど、母さんがあたしのことを思ってつけてくれたから気に入ってんだよ。
(※勿論、実際には実家の親御様がつけられた名前ですが、『遠キ異国ヨリ』では角のある容貌を疎まれて名
前すらない、という状況だったのでこうなりました。親御様すみません)
3. 現在の年齢と、わかれば誕生日・血液型を教えてください。
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麗:1042年9月生まれの1歳5ヶ月です。
光:あたしも同い年だから同じ。
麗:…光透美、血液型って何のことかしら?
光:あんたが知らないものをあたしが知るわけないだろ(笑)。分かんないなら次いっちゃおう。
(麗佳:A、光透美:O)
麗:私は、母に似てどの色も淡く生まれついたみたいなので…髪の色は真朱(■)から韓紅(■)の間くらい
じゃないかな、と思います。目は青藤色(■)ぐらいだと…肌も色白な方です。
光:逆にあたしは、同じ赤い髪に青い目で白い肌でも、随分はっきりした色なんだよね。肌も麗佳よりは血色
いい感じかな。色味?なんでもいいよ別に。姿絵描くわけじゃないんだから。
(イメージ的に、光透美は髪:紅赤■、瞳:紺碧■、肌は白いけれども血色がいいのでピンクがかってます)
5. 身長、体重、靴のサイズ(笑)なんかも教えてください。
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麗:身の丈は五尺二寸(156cm)…ええと、体重はその…よく分かりません(赤面)。多分軽い方です(40kg
前半)履物は、七寸とちょっと…八寸にはいかないです(23cm)。
光:麗佳はもうちょっと目方増やすべきだと思うよ、あたしは。あたしの体格?あんまり聞いても面白いもん
じゃないけど…身の丈が六尺と一寸にちょっと届かないぐらい(182cm)。目方は身の丈がそんなもんだ
から、並の女よりはかなり重たいんじゃない。気にしたこともないからよく知らない(68〜70kg程度)。
だから履物も相当でかいよ。九寸には届かないぐらいだけど、女物の履物は出来合いのは全然入らないか
ら、いつも頼んで作ってもらってる(27.5cm)。
6. スリーサイズを教えてください(笑)上から順に。
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麗:えっ!(赤面)え、ええと…言わないとだめなものでしょうか?
光:まあ、女への質問のお約束だから答えてやりなよ(笑)。あたしはともかく、あんたの体型なんか装束着
たら何も分からないじゃない。
麗:こ、こんなこと聞くのは失礼だと思うわ…私の体型なんか知ってどうするのかしら(赤面)ええと、上か
ら二尺八寸(84cm)、一尺と九寸…に少し届かないぐらい(56cm)、二尺と九寸にちょっと届かないぐら
い(86cm)…です。
光:麗佳って細っこい割に意外と凹凸あるんだよね(笑)。あたし?だから並の女の体格じゃないって言って
るじゃん。上から三尺(90cm)、二尺と二寸にちょっと届かないぐらいで(65cm)、三尺ちょい(91cm)。
あばらの幅が並の女より大きい分込みだから、乳が特別でかいってわけじゃないんだよね。腹は腹筋と背
筋があるからこれ以上は絶対細くならない。麗佳はほんとにお腹部分細いよね、中身ちゃんと入ってる?
麗:は、入ってるわよ(笑)
麗:一人称は私、二人称はあなた、とか…女の子相手にはちゃんとか姉様、といった呼称をつけます。口調は
こんな感じです、特別丁寧というわけではないですが…おっとりしてる、とはよく言われます。
光:一人称はあたし、二人称はあんただったり色々。口調は上品ではないな、とりあえず(笑)。ちょっと声
音が大きくなりがちになるんで、それは気をつけてるよ。討伐先じゃ大きい方が勝手がいいこともあるけ
ど、鬼にも聞こえちゃうから(笑)。
麗:光透美の声はよく通るものね、戦の時にはむしろ助かってるわ。
光:高い部類じゃないはずなんだけどな(笑)。
8. あなたの父君、母君のお名前を教えてください。
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麗:父は御鏡仙人様…当家の三十代目当主だった土の氏神様です。母は御鏡美晴、という名でした。
光:父さんはさっきも言ったけど、光無しノ刑人様。母さんは、御鏡美苑。麗佳の母さんの双子のお姉さんで、
麗佳の御父上の次に当主だった人。あたしは養子だけど、母さんは母さんだから。
麗:薙刀士です、母の後を継ぎました。
光:あたしは大筒士。前は香霧ちゃんの御父上がやってたらしいけど、それ以後絶えてたらしいんでね。女の
体で大筒士は負担が大きいんじゃないか、って心配されたみたいだけど、杞憂もいいとこだったな(笑)。
麗:吉焼ノ薙刀です。先代当主であった兄(※正澄)が、私の初陣に、と取ってきてくれたのだそうです。
光:あたしは戦管阿蘇。大きさ的には戦管大和がいいんだけどね…なんかあれは男専用らしいからね。
麗:鶴姫の鎧です…私には少し大きいんですけれど。でも、もう討伐から退く時期ですから、炎華(ほのか)
にあげようと思っています。あの子にもちょっと大きいかもしれないけど…。
光:特に何が愛用、とは思ってないな…あたしの体格に合うやつ(笑)。
麗:今は当主の指輪ですから、それをはめています。
光:あたしは闘将ノ腕輪か嵐ノ腕輪かな。先手取るか、一撃狙いかって感じ(笑)。麗佳は当主の指輪緩くな
いの?指細いから、抜けちゃわないか心配だよ(笑)。
麗:うん…私の指には、どこも緩くて…一番何とかなりそうなのは親指なんだけど、それじゃあ格好が悪いで
しょ?(笑)中指につけてるけど、さすがにすっぽ抜けるようなことはないわよ。
光:初代様って女だったのに、随分太い指だったのかね。
麗:ううん、お父様(源太)のお形見だったそうよ。だから、男の薬指で丁度いいくらいの太さなんだけれ
ど、却ってその方がよかったんじゃないかしら。女で丁度いい大きさだと、男の当主の時に入らなくて困
るじゃない。
光:じゃああたしだったら薬指で丁度いいのかな。
麗:そんなことないでしょ?光透美は手は大きいけれど、指は細くて長いもの。してみる?
光:いいよ、大事なものはそうポンポン外さないの(笑)。
麗:あれは呪いがかかっているものなので…手に入れたらイツ花に天界へ持っていってもらって、浄化しても
らうことになっているんです。人の身には危険すぎるものだから。
光:…だってのに、去年は地獄で百足から首輪が取れた時、やんちゃ坊主がいじろうとして大変な目に会った
でしょ。
麗:ああ、景雅のこと?(苦笑)すぐにイツ花に持っていってもらうはずだったのに、何で見つけちゃったの
かしら…ほんとにもう。
光:景雅ってのはあたしたちの二つ上(二ヶ月上、の意味。光透美のニュアンスとして/笑)の香霧ちゃんの
子供なんだけどね。これがまあ昔は酷いやんちゃ坊主で、携帯袋の中から朱ノ首輪をこう、パッと掠め取
っちゃってさ。案の定、首輪からはちっちゃい蛇だか龍みたいな瘴気が出てきて、あの子の手にがぶりと
噛み付いちゃったわけよ。もう大騒ぎだったね。
麗:私がその場で薙刀で首輪を両断したら消えたので、一応みんな無事ではありました。
光:香霧ちゃんも真っ青になっちゃってね。当の本人はビービー泣いてた。
麗:それはびっくりしたからもあるだろうけど、光透美が拳骨で力いっぱいぶったからでしょ?(苦笑)
光:当たり前だろ。討伐先から持ってきたものは、呪いがあるものもあるかもしれないから触るな、ってのは
一番最初に教わることだよ。言っても聞き分けのない子供は拳骨でいいの。
14. 奥義を覚えたら使っちゃいたくなる方ですか?
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麗:いいえ…あくまでもあれは最後の手段ですから使いません。極力皆無事で帰る、というのが当家の方針な
ので。それこそ、自分の命を投げ打たなければどうにもならない時でもない限りは。
光:無闇矢鱈に命を粗末にするのは莫迦のすることだよ。…とはいえ、ここまで使わないといざと言う時、ほ
んとにちゃんと使えるの?って心配になることはあるけど(笑)。
麗:それは流石に、体が覚えてるでしょ?(笑)
光:わかんないよ?いざ、って時に満を持して使おうとして失敗したら凄くみっともないよな(笑)。あたし
のなんか特に、的外したら滅茶苦茶恥ずかしいな(笑)。
麗:無理はしないこと。地獄の底では特に魂が磨り減るような感覚があるので…極力正面からの戦いは避けま
す。
光:……(じー)
麗:な、何よ?
光:無理はしない?ほんとー?
麗:わ、私は当主だから、みんなを守る義務があるもの。
光:周りに目を配るのはいいけど、自分の調子にもちゃんと気を配らないとだめだよ、あんたは。いつもあた
しが言うまで自分のことは後回しなんだから、もう…。
麗:ご、ごめんなさい…(苦笑)。
16. 携帯袋の中に常に入ってるものってありますか?
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光:把握してません(笑)。当主様どうぞ。
麗:養老水は四、五個は携帯しています…あとは万金露も4つほど、大甘露はその時持ち合わせがあれば。神
仙水も二つくらいは持っていると思います、それと時登りの笛も一つ。特に討伐先では、体の調子は大
事だから、養老水の数には気をつけています。
17. あとちょっとで迷宮最深部、というところで一月が経過。あなたなら続行しますか?それとも帰還?
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麗:他の鬼の巣窟なら、それまでの道筋を帰還後に記録するつもりで帰ります。もし仮に、地獄の底でもう少
しで朱点童子の居場所、というのなら…仮定の話ですけれど、迷うでしょうね。私の一存では決められな
いから、皆の意見を聞くでしょう。最終的には、皆の意見と体の状態を見た上で判断すると思います。
光:地獄は入るたびに形が変わるし、とにかく広いわ鬼は強いわ空気が悪いわでね。一度出たら、次入った時
同じ道になるかっていう保障がないんだよね。あたしは行けそうなら行っちまえっていう方だな(笑)。
でも、みんながあんまりボロボロだったら、命を粗末にするだけだから帰るね。気合でどうにかなる、っ
てのにも限度ってもんがあるからね。
18. 御前試合とふだんの討伐。実は身支度の時間、違ってたりします?
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麗:えっ?そうですね…粗相のないよう、普段よりも気を遣うことは確かだと思います。変な意味ではなく、
都の方や主上がご覧になっている場でもありますから。ぞんざいな格好で出るわけにもいかないので…。
光:討伐先だと、みんなしてボロボロになるのが当たり前だしね。逆に変に気をまわす方が莫迦みたいだよな
(笑)。あたしはそんなに変わらないな、元々化粧しないし。せいぜい、頭の角を隠すぐらい。髪や目の
色はもうみんな知ってるだろうけど、さすがに角はまずいだろうからね(笑)。でもあたしが出ると都の
連中も流石に驚くね、でかいから。着てるものが明らかに「女」って分かる仕様だし(笑)。
麗:厚化粧しろとは言わないけど、光透美もお化粧すればいいのに…折角美人なのに勿体無いわ。したらもっ
ともっと綺麗になるのに。
光:いいよ別に。誰に見せるわけでもないんだし(笑)。化粧の匂いって苦手なんだ、紅も唇に膜が張ってる
みたいで落ち着かないし。どうせ抱えてるのは大筒なんだし、いらないよ(笑)。
麗:行きたくない、なんてえり好みしていては何も始まらないので…。
光:内心、地獄には行きたくないでしょ。
麗:行って楽しくない場所なのは確かよ(苦笑)。
光:自分から地獄に行きたいです、なんて言う物好きはいないよねー(笑)。
麗:おすすめ、と言われても…どこに行っても鬼の巣窟なので、危ないことには変わりないです(苦笑)
光:とっつきやすい、と言う意味なら相翼院だけどね。橋の上なら見通しもいいし、経験の浅い子向けって感
じかな。ただ、ほんとにとっつきやすいってだけだから、稼ぐには向かないんでオススメっていうとどう
かな(笑)。強い武具が手に入りやすいのはやっぱり地獄なんだけど、あそこはさっき言ったようにオス
スメはしないね。
麗:カモ…ですか?討伐先では油断禁物なので、あまりそういうことは…考えていませんでした。
光:カモって言うなら七人ミサキでしょ。あれほど見掛け倒しなやつはいないよ。楽勝だったのも、麗佳が事
前に予習してくれてたお陰だったけど(笑)。
麗:あの鬼は、出てくるとびっくりするから…あんまり出てきてほしくないわ(苦笑)。
光:あたしは、あいつが出てきた時の緋那姉の悲鳴の方にびっくりしたけどな(笑)。
22. 死にかけたことはありますか?差し支えなければ原因も。
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麗:ええと…まあ、あるといえばあります。でも、もう過ぎたことなので原因は御勘弁頂けますか?私一人の
話ではないから…。
光:(ああ、暁良を庇って大怪我したアレのことね)だね。昔のことなんで、次の質問行くよ?いいでしょ、
今はもうピンピンしてるんだから蒸しっ返すのは野暮だよ。
麗:一つ前の質問にお答えした通りです、ちょっと大きな怪我をしたので帰還後にイツ花に薬を処方してもら
いました。
光:だのにこの子ったら、そんな体で夜更かしして討伐先の記録まとめてたんだよ。まったく(苦笑)無理し
ないって話はどうしたんだよ。一日やそこらじゃ忘れないよ、そんなもん。
麗:だ、だからその後光透美に怒られて、おとなしく床に入ったじゃない…。
麗:速鳥は戦いの中でも、鬼の巣窟を歩いている時でもよく使います。陽炎もそうですね。あとは回復術と太
照天、梵ピンぐらいよね?場合によっては石猿も。
光:あたしらは得物で直接行った方がいいからね。攻撃する類の術は全部暁良任せだね、あの子の技の底なし
っぷりは凄いと思うよ(笑)。あ、暁良ってのは麗佳の母違いの兄上様の子供なんだけどさ。何気に今言
った術も大半が暁良がやってるようなもんだね。
麗:私達だとすぐ息切れしちゃうけど、暁良はどれだけ術を連発しても顔色も変えないものね(笑)。
25. リーダー、参謀、その他大勢。自分はどの位置だと思いますか?
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麗:ええと、元々あまり人を率いる、みたいなことは得意ではないんですけれど…当主という任を引き継いだ
以上、それをきちんとするべきだと思うので、リーダーなのだろうなと思います。
光:じゃあたしはその他大勢。
麗:何言ってるの、光透美が後ろから的確に援護してくれてるから、私も安心して前にいられるのよ?光透美
は参謀だと思うわ。
光:こんな肉体派な参謀がいるもんか(笑)。
麗:薙刀士、という生業なので知能派、というのもおかしいと思うから…ええと、肉体派なのかしら??
光:麗佳は知能派でしょ。事前準備を怠らないし、過去の記録にもいちいち目を通してるじゃん。あたしは間
違いなく肉体派だけどね(笑)
麗:強い方だとは思います。当主という立場上、一族みんなの命を預からなくてはならないので。
光:あんたはちょっと強すぎなんだよ、もっと自分の体を大事にしな。討伐から退くまではちょっと痩せてた
し、ほんと心配だったんだからね。何事もなくてよかったよ。
麗:ご、ごめんなさい…(汗)
麗:うーん…思いつめてしまうところがあるので、どっち、と言われると悲観的…なのかしら。
光:麗佳はすぐ考え込んじゃうんだから(笑)。あたし?あたしは楽観的にしか見えないでしょ(笑)。
麗:いいえ…鬼が相手ならともかく、家の者にそんなことはしません。
光:聞き分けのないのがいるようなら、麗佳が出てくる前にあたしが殴ってるから(笑)。でも麗佳のお説教
は多分殴られるよりも怖いと思うよ。
麗:そ、そうなの?そんなに怖い?
光:怖い怖い(笑)
30. 他人に迷惑をかけるほう?それともかけられる方ですか?
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麗:当主が他の人に迷惑かけるようなこと、あってはならないと思うので…かけられる方かどうかはともかく、
かける方ではないと思います。
光:あたしもそうかな。子供の頃は別だけど。手のかかる子供だったと思うよ(笑)。
麗:一言、ですか…うーん、真面目で考え込む、と言う感じでしょうか。自分で自分の性格を一言で、ってい
うのも難しいですね…。
光:あたしは大雑把、かな(笑)。麗佳は生真面目なおっとりさん、あと意外と頑固ね。
麗:頑固?そう?
光:うん。引かないって思ったことに対しては絶対引かないよね(笑)。それに天然。
麗:そ、そうかな…(苦笑)。それなら光透美は自分で大雑把、と言うほど大雑把じゃないわよ。周囲のこと
ちゃんと見て気を配ってくれてるし。
光:そっかな、麗佳ほどじゃないよ(笑)。
麗:うーん…自分で自分のいいところ、というのも。討伐先のことはきちんとまとめようと思っているので、
几帳面…とかいえばいいのかしら?
光:あたしは…そうだなー、あとくされがまるでないところ?(笑)麗佳はとにかくマメだよね。あと普段は
おっとりしてるのに、討伐先の指示の出し方は凄い早いの。その他にいいところ、っていうと、天然な空
気に相手も巻き込んじゃうところかな(笑)。
麗:そ、そう?(苦笑)私そんなことした?
光:したした。うちに来て間もない頃のあたしは、麗佳についつい流されちゃってた(笑)。
麗:そうなの??光透美は、さっきも言ったけど大雑把って言う割に周囲にきちんと気配りしてるわよね。討
伐先でも、私の体に変調があるとすぐ見抜かれちゃう(苦笑)。
光:あんたは自分のことにだけ我慢しすぎなの。あたしみたいに自分にも甘く生きないとだめだよ(笑)。
麗:…というわけで、先ほどから何度か光透美が言っているように…自分一人で抱え込んで無理をすること、
なんじゃないかな…と思います(苦笑)。どうしても、当主なんだから頑張らなきゃ、って思っちゃっ
て…。
光:何度も言ってるだろ、当主だろうが何だろうが困ったことがあったら遠慮なく言えばいいんだよ。家族な
んだから。
麗:うん、ごめんね(照笑)
光:あたしは大雑把すぎなとこかなー。よく「それは女としてどうなの」的なことをみんなから言われるん
だけど(笑)
麗:だって、暁良や月刃丸が大きくなってきても袴の上に生絹(すずし/シースルーな夏物の単)一枚でウ
ロウロしようとするんだもの(苦笑)。それは流石にやめて頂戴、光透美は平気かもしれないけど二人
の方が困るじゃない。
光:はいはい(笑)。
麗:本を読んだり、歌を作ってみたり…あとお琴も弾きます。管弦に関しては、暁良や先代…兄と比べると今
ひとつ、ですけれど。
光:あんたの腕も中々だと思うよ、あの二人と比べちゃだめだよ(笑)。あたしはむつかしいことは苦手な
んでね。体動かすこととか食べることとか寝ることぐらいかな?ちびっこのお稽古つけるのは楽しいよ、
体も動かせるし子供は好きなんでね。…聞き分けのない子は拳骨だけどね(笑)。
麗:嫌い、というほどではないですけれど…お酒の席に出るのは苦手です。自分自身もあまり強くないんです
が、お酒の席だったら何をしてもいいと勘違いしている人もいるので…。
光:当主という立場上、出ないわけにもいかないからねえ。あんた、ナニかされたりしてないだろうね?
麗:そういう方には甘い顔しちゃだめなの(いい笑顔)
光:あんた、意外と手厳しいとこもあるんだよね(笑)。あたしは堅苦しいこと嫌いなんだよな。交神の装束
は本気で勘弁してもらいたかった…暑苦しいわ重いわ動きづらいわ、交神の後何事かある場合だってある
んだろうから、もっとお手軽な格好にすりゃいいのにね。イツ花だって着付けるの大変だろうに。暑がり
なんで、その意味でもあの装束は苦手なんだよね。
麗:神様がお相手なんだから、そういうわけにもいかないでしょ(苦笑)。
麗:交神も終えたし、次の当主は暁良に譲る、ともう決めて…本人にも伝えてありますからない、と言いたい
ところ、なんですが…ええと、息子のことで(苦笑)
光:ああ、武虎と景雅?(笑)
麗:うん…(苦笑)。武虎は私の息子で、景雅はさきほど朱ノ首輪の話で出てきた子なんですけれど。どうも
馬が合わないみたいで…とにかく喧嘩ばかりするんです(ため息)
光:あれは香霧ちゃんをめぐっての男の意地の張り合いでしょ、ほっときな(笑)
麗:やっぱりイツ花の言うとおり、娘さん可愛さのあまり生まれ変わってきちゃったっていう説が正しいのか
しら…?
光:景雅はともかく武虎を見てると、どうも年上のお姉さんに惚れちゃったというよりは、無条件で親愛の情
を示してるっていう感じが強いんだよね。…生まれる前からの(笑)。
麗:にわかには信じがたいけど、幻灯を見るとそう言わざるを得ないのかしら…(苦笑)あ、ごめんなさい。
話が見えないですよね。香霧姉様はさっきも少し申し上げましたけど、私達よりも二ヶ月年上なんです。
で、その香霧姉様の息子の景雅なんですが、香霧姉様のお父様、つまり景雅のお祖父様と瓜二つなんで
す。お祖父様は景憲様と仰って、私の父の異母弟にあたる方だそうなので、私にとっては叔父様という
ことになるんですけれど。
光:あれは幻灯見なかったら信じられないよね。本人か?って勢いでそっくり(笑)。で、この麗佳の叔父
さんて人は、娘の香霧ちゃんが可愛くて可愛くてたまらなくて、そりゃあもう目に入れて持ち歩きたい
勢いの溺愛っぷりだったそうだよ。まあ確かに香霧ちゃんは可愛いね。いつまで経っても可憐な乙女っ
て感じで、麗佳よりもさらに輪をかけておっとりさんで、ありゃ男がほっとかないよ。
麗:そんな叔父様に生き写しな景雅が香霧姉様の子として来訪して、イツ花がとにかくまずびっくりしてい
て…私達も幻灯を見て知ったんですけれど、景雅と本当にそっくりだったんです。顔も色合いもすべて。
光:親馬鹿が娘可愛さのあまり生まれ変わっちゃったんだろう、なんてことになった…んだけどねえ。
麗:私の息子の武虎がまた、何故か来訪すぐに香霧姉様に凄く懐いてしまって…一体どうしたのかしら、っ
て首を傾げていたんですけれど、イツ花によれば武虎は当家の4代目当主様(※建)によく似ていて、香
霧姉様はその4代目様が可愛がっていた娘さん…6代目当主様(※藤乃)によく似ているんだそうです。
光:幻灯見たら確かによく似てるね。武虎は絶対あれだよ、その4代目様が可愛い娘をおっかけて生まれ変わ
っちゃったんだよ(笑)。
麗:まさか自分の息子がそんなことになるなんて思わないわよ…景雅としては、面白いはずないですよね(苦
笑)。とにかく香霧姉様をめぐって喧嘩が絶えなくて、武虎もそれ以外のことに関してはとても聞き分け
のいい子なんですが、これだけは人が変わったように絶対に引かないんです…。やっぱり、そうなのかし
ら…。
光:だからもうほっときなよ、男には男の事情があるんだよ(笑)。
麗:ええと、討伐先の記録をつけたりまとめたり、参内するまでにやっておかないといけない仕事をしたり…。
光:…麗佳ちゃん、それは休養って言わないよ。
麗:だ、だって家にいる間じゃないとできないじゃない。
光:いつ休むんだよ、じゃあ(苦笑)
麗:一応ちゃんと休んでるわよ、書き物で疲れたな、と思ったら本を読んだりお琴を弾いたりとか…。
光:あんたは他の子に比べて休む時間が短すぎるんだよ。あたし?あたしは寝たり食べたり身体動かしたり…
好きなことで答えたようなことやってるんじゃないかね。
麗:古書を取り扱っているお店の御主人とは馴染みです、大陸の方のものも色々と取り扱っているので。
光:あんたの読んでる物は良く分からない小難しいものが多いからね…(笑)。あたしは特にないな。
麗:父が生前に集めたという蔵書がうちにも結構あるんですけど、珍しいものが入荷すると教えてくれるんで
す。父の代からのお付き合いだそうですよ。
麗:ええ、好きですよ。ウラボン水神祭りは、都最大のお祭りなだけあって楽しかったです。
光:なんであれは水中で人が船を牽引してんだろうね、漕げよって感じ(笑)。豊年ムキムキ祭りは思い出深
いね、色々な意味で(笑)。
麗:そうね(笑顔)。でも自分の身体を見せたがる殿方の気持ちって、私にはよくわからないわ…。
光:あれはただの自己満足なんだから、生暖かい目で見てあげなよ(笑)
麗:ええっと、個性的…なんじゃないでしょうか。
光:麗佳、こういうことはズバッと悪趣味だって言ってやるべきだと思うよ。
麗:だ、だって…真面目に考えてくれてたのだとしたら、何だか悪いじゃない…。
光:真面目に考えてるんだとしたら、尚更問題だよ(笑)
41. ここでいきなりですが、究極の選択!!男前の壊し屋さんと、いかつい顔の踊り屋さん。彼氏にするならどっち?
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麗:えっ?!…ええと、そんなこと急に言われても…うーん、ちょっと考えさせて下さい…(困)
光:麗佳ちゃん。ネタなんだから気軽にこたえればいいんだよ(笑)。とは言え顔のことしか書いてないな。
男前でも強面でも、蹴ったら折れそうなのはやだなー。骨の感じとか体つきが男っぽい方。顔はどうでも
いいや、あんまり人からかけ離れてなければ(笑)。
麗:光透美、蹴っちゃダメでしょ(苦笑)。うーん、難しいですね…私も、別にどちらでも…人となりが良い
方で。
光:これじゃ答えになってなかったかな?まいっか(笑)
麗:ええ、まあ…でもそういうことでお金を稼ぐ気にはなれないので…。
光:絶対向いてない自信あるよ、迂闊に手を出して大損する方だと思うからやらない(笑)。
麗:それはまずここで一緒に答えている光透美ですが…月刃丸とはちょっと間が開いちゃったけれど、私達か
ら上はみんな仲よかったわよね。女の子ばかりだったし。
光:うん。麗佳はうちに来た時から一緒だからね。基本的にみんな仲よかったけど、麗佳以外でその中で特に
って言うと…あたしは緋那姉かな?
麗:そうね、緋那姉様とは姉妹みたいだったもの(笑)。色合いも似てたし。
光:姉妹にしちゃ姉さんの方が随分小さいじゃないか(笑)。(緋那の身長は155cm)
麗:それは光透美です。うちに来た時から一緒で、同い年なんです。
光:うん(笑顔)
麗:いえ、特には。
光:景雅と武虎はライバルっていうんだろうね、あれは。
麗:……(ため息)。
46. 家族仲は良い方ですか? また、どう思ってますか?
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麗:今までも何度か申し上げましたけど、いい…と今言い切れないのが悲しいところなんですが(苦笑)。勿
論、家族は大事です。
光:だから、あれはただの男の意地の張り合いだって。そのうち何かのきっかけで仲良くなるもんよ、ほっと
きな(笑)。
麗:ええっと…これはどう答えたらいいのかしら?
光:先代様のことでも話しとけば?
麗:そうね、ええと…先代は正澄と申しまして私の兄なんですけれど。父が生前にもうけた子なので私の異母
兄にあたります。とてもたおやかで、笑みを絶やさない人で…でも討伐先ではとても頼りになりました。
兄のような当主になりたいです。
光:麗佳は十分当主としてやってると思うよ。無理しすぎるから心配になるくらい(笑)。でも、当主で『香
流』になったって、麗佳が違う人になるわけじゃないからね。麗佳は麗佳だよ。あたしが麗佳に言いたい
のは頑張りすぎるな、だけかな。
麗:う、うん(苦笑)。
麗:それは兄ですね…当主として皆をまとめる術をとてもよく心得ている方でしたし、討伐先でも一族を指揮
することに長けていました。あと父も。生前の父は統率者としてとても優れた人だったと皆言うんですが、
私の記憶にはそういう姿はありません…でもとても優しい方で、大好きでした。憧れている、というのな
ら母でしょうか。綺麗でたおやかな人で…母様のように綺麗になりたいな、と小さい頃から思っていたん
ですよ。
光:麗佳は十分綺麗になったと思うよ(笑)。あたしも母さんだな。もし母さんがあたしの母さんじゃなかっ
たら、今のあたしはないと思うから。サバサバしてて、懐の深い人だったよ。麗佳の母さんとあたしの母
さんは双子なんだけどね、どっちも凄い美人だったけど性格は正反対だったんだ(笑)。
麗:ええと、先ほども申し上げたと思うんですが、歌を詠むこと、それにお琴を弾くこと…ですね。どちらも
お見せできるほどのものではないですが…。
光:あれをお見せできるほどでもない、とか言ったら歌合の連中はみんな立つ瀬ないから(笑)。麗佳の歌は
宮中でも評判でね、お手本にしなさいって回覧されちゃうぐらいに。
麗:皆が私の歌をどう思ってるのかは知らないけど、人の歌を勝手に回覧するのやめてほしいわ…知らないう
ちに宮中で出回ってるのよ、信じられない(赤面)
光:それだけ優れた歌ってことでしょ。いいじゃん(笑)。あたし?あたしは趣味も特技もさっき言った『好
きなこと』と大して変わんないな。
麗:光透美は凄く目がいいわ、あれは特技じゃないの?遠くの方に小さく見える鬼も見逃さないし、的も外さ
ないでしょう。
光:うーん、それは見たくないもんまでうっかり見えちゃうから、あんまり嬉しくないんだよな。特に討伐先
は(笑)。
麗:志はけして忘れておりません。私達の代では難しいですが、あと一息だと思います。
光:あたしはなんて言ったらいいんだろ。御鏡の一員になりましたんで宜しく、とか?(笑)
麗:いいえ。光透美は大丈夫?
光:あたしが疲れてるようじゃ、あんたはとっくにぶっ倒れてるよ(笑)。次次。
麗:実を言うと、私も舞手…御鏡家では踊り屋のことを内々にこう呼ぶんですが、その舞手になりたかったん
です。
光:へえ。そうなの?
麗:父も兄も優れた舞手だったので。舞手の力は、詳細は申し上げられないんですが、御鏡の血に受け継がれ
る特別なものなんです。だから小さい頃は、自分も父や兄のような舞手になれるものだと思っていました。
光:麗佳は薙刀でよかったと思うよ。あの形の衣装を着なきゃいけないんだよ?(笑)
麗:う…(赤面)何で男子用は二種類(公式と御鏡オリジナル)あるのに、女子は一種類しかないのかしら。
あれはあまりにも扇情的すぎると思うのよ、殿方の目にもよくないわ。男子みたいに露出の多いものと
少ないもの、両方作ればいいのに。
光:それを魅力に変えるぐらいじゃなきゃダメってことなんじゃない。薙刀の衣装は逆に、全然体の線が出な
いから麗佳向けだと思うよ(笑)。
麗:胸元もお臍も出さなきゃいけないなんて、私には絶対無理だわ…(苦笑)。光透美の将来の夢ってなんだ
ったの?
光:んー。夢というほどのもんじゃないけど、立派な討伐隊になりたいなとは思ってたな。御鏡の家に来た以
上、しっかりやりたいなと思った。そのぐらいかな。ここに来ただけで嬉しいこといっぱいあったから、
特別なりたいとかやりたいってものはなかったよ。
麗:じゃあ、光透美は自分の夢をかなえたのね。とっても頼りになったもの(にこにこ)
光:さあ、それはどうかな?(笑)
麗:癖、ですか?…そんなもの、何かあったかしら。
光:麗佳って書き物をする時まず紙を撫でてるけど、あれは何なの?
麗:えっ?私そんなことしてる?
光:自覚なかったの?いちいち撫で撫でしてるじゃん(笑)。
麗:気がつかなかったわ…何なのかしら、きっと紙の質を確かめてるんじゃない?(苦笑)
光:そんな他人事みたいに(笑)。あたしは頬杖つくことが多いな。多分これが癖。
麗:光透美は私が何か溜め込んでたり、他の子が言うこときかなかったりすると、指でおでこを弾くでしょ。
光:ああ、確かに。あれって癖かな?
麗:あれはね、美苑伯母様に凄く似てるの。
光:そうなんだ。そういえば母さんからびしっとやられたことがある(笑)。
麗:光透美のはほんとに痛いわよ…おでこに穴が開くんじゃないかって思っちゃう(笑)。頬杖をつく姿勢
も伯母様と凄く似てるわ。遠くから見ると一瞬見間違えるぐらいよ。
光:そんな馬鹿な、母さんとどれだけ体格差があると思ってんだよ(笑)。
麗:うーん…当主と言う立場上、必要に迫られればつくこともあるとは思います。上手かどうかはよく分かり
ませんが、好きな行為ではありません。
光:あたしはどうだろう。結構白々しくウソつくことがある気がする(笑)。勿論、必要だって思ったときだ
けだよ?
麗:うーん…あんまり大きく笑ったり怒ったり、ということはないと思います。先ほども申し上げましたが、
当主と言う立場上感情を表に出さない方がいいこともあるので、そういう時は特に自制します。
光:麗佳ちゃんは自制しなくてもいい時も我慢しちゃうからねえ。あたしみたいにもっとあけっぴろげになら
ないとだめだよ(笑)。
麗:うん、ごめんね…(苦笑)光透美の前では、なるべくそうしないようにしてるわ。
光:普段の麗佳はそんな感じだから、本気で怒った時の迫力たるや(笑)。
麗:え、そんなに怖いの?さっきも私のお説教が怖いって言ってたけど…。
光:さっき言った景雅、あの子は来たばっかりの頃、自分よりも優れてる男が嫌いだったんだよね。母さん取
られると思ってんのか、暁良と月(※月刃丸。暁良の2ヶ月違いの親友)にやたらとかみついてたわけよ。
あの二人は、景雅が来た頃既に討伐隊でも頭角を現し始めてたし、どっちも男前だったから景雅としては
面白くなかったんじゃない(笑)。そのくせ香霧ちゃんの前でだけはいい子なもんだから、あたしがガツ
ンと怒ったんだけど、決め手はその後の麗佳のお説教だったんだよね。あれは効いたでしょ。
麗:だ、だって。そんな理由で家族に噛み付くなんて、いけないことじゃない。こういうのは早いうちに、っ
て思って…。
光:低い声で淡々と静かにお説教するもんだから、あの時はみんな遠巻きにしてドキドキしながら経過を見守
ったもんよ。麗佳が怖い、麗佳がいつになく怖いよ!って(笑)
麗:やだ。みんなそんなことしてたの?(赤面)
麗:あまり食は多いほうではありません(苦笑)。討伐のためにはもう少し食べた方がいいんだろうな、とは
思うんですけれど…すぐにお腹がいっぱいになってしまって。味にうるさい、ということもないと思いま
す。
光:あたし?よく食べなかったらこんなに育ったりしないよ(笑)。味にうるさい、なんてこともないな。食
べ物があるってことに感謝しなきゃいけないよ。イツ花は料理下手じゃないけど、もし美味しくないもん
だったとしても、出してもらったらとりあえず全部食べるよ。
麗:あまりお魚や肉は多くは食べないです。瓜ですとか、水気の多い野菜や果物が好きですね。お菓子も頂き
ますが、これもあまりたくさんは食べられないです。
光:あんたはもっと魚も肉も食べるべきだと思うよ。あたしは何でも食べるけど、白いご飯がやっぱり一番だ
なあー。麗佳は水っぽいもの好きだけど餡子も平気だよね。暁良は似たようなもの好きだけど餡子ダメで
しょ。
麗:ああ…何でも、もそもそした感触と香りがだめなんですって(笑)。
光:まあ、それであの子だけイツ花の失敗作餡子の犠牲者にならずに済んだんだけどね(苦笑)あたしが唯一
こりゃダメだと思った食べ物…食べ物に勘定していいのかな、あれは。むしろ犠牲になった餡子が気の毒
な気がしてきた。さっきの答え訂正するわ、塩と砂糖をとっちがえた餡子だけはむりだった(笑)。
麗:あれは本当に酷かったわね…(苦笑)。塩の塊か何かかと思ったわ。
麗:お茶を頂くことが多いと思います。お酒は好きではないです…。
光:あたしも好きかっていうと実はあんまり好きじゃない(笑)。あたしも茶ぐらいかな?飲み物じゃないけ
ど、果物の水気は好きだね。
麗:あとは――そうですね、甘酒が好きです。暑い日で食欲がなくても、あれは飲めますから。
光:暑いから食欲がないって言って食べないと、益々食べられなくなるよ。それ以上軽くなってどうすんの。
麗:だからって、生絹一枚にひん剥くなんて言って脅すのはやめて頂戴(苦笑)
光:だって暑苦しく着こんでぐったりしてんだもん。じゃあ脱げよって思うんだよ(笑)
麗:先程好きではない、と答えましたが、強くもないです…すぐに真っ赤になってしまって。
光:なんか、御鏡の当主は凄い美人な上に酒豪だって話を小耳に挟んだんだけど。
麗:ああ、あれはね…(苦笑)さっきの問いでも答えたけど、お酒の席なら何してもいいって勘違いする人っ
ているでしょう。そういう人の他にも、女人をわざと酔わせようとする人っているの。
光:ああ、介抱してあげようと思って…ってやつね。そういう下心丸出しの男は一番嫌いだな、首絞めてやり
たくなるね。
麗:光透美が本気で首絞めたら死んじゃうわよ、相手の人…(笑)。杯には一切口をつけないで、目を盗んで
こっそり瓶子に戻しちゃったり…近くの人の杯に足しちゃったり。屋外での宴だったら、お酒を作ってく
れた方には申し訳ないな、って思いながらも…こっそり捨てちゃうこともあったわ。酔いつぶれるわけに
もいかないから…。
光:なるほどね、飲んでるフリして全部どっかにやってたってことか(笑)。大変だったね、替われるもんな
らあたしが替わって、そういうやつら全員返り討ちにしてやったんだけどな。
麗:光透美は本当にお酒強いものね…ちょっと分けて欲しいぐらい(笑)。
光:さっきも言ったけど、味そのものはあんまり好きじゃないんだよなー。全然酔えないから逆に美味しいっ
て感じないのかも(笑)。
麗:愛用している文箱と文房具が一そろいあるんです。母からもらいました。
光:ああ、あの螺鈿の装飾が凄く綺麗なやつね。
麗:私が書き物が好きだ、ということに気がついた母が、道具に気を配るのもたしなみの一つだ、と言って。
宝物、と聞いてまず思い浮かぶのはそれでしょうか。あとは吉焼ノ薙刀…先代当主だった兄が、私の初陣
にと言って取ってきてくれたものです。もう使うことはないけれど、心強い得物でしたよ。
光:麗佳は筆まめだからね、あたしは逆に全然やらないからな(笑)。
麗:光透美の宝物って何なの?
光:うーん?モノじゃないなあ。モノなら今までに色んなものを貰ったし、貰ったものは全部大事に使ってた
けど、宝物って言うのならここ来てから今までの時間かな。母さんや美晴さんや麗佳やみんなと過ごした
時が宝物(笑顔)
麗:そ…そうなの?(赤面)
光:なんであんたが照れるんだよ(笑)
麗:だって…何だか照れくさいじゃない、そんな風に言われると。
光:こういうのは言いたい時に言っとかないとね(笑)
麗:特には…庭に飛んでくる鳥や蝶を眺めるようなことはありますけれど。ああ、そういえば宮中で誰かの飼
い猫を見かけて、あれは可愛いなって思いました。白い猫だったんですが、銀の鈴をつけて赤い紐でつな
がれていて。
光:うちには特に飼ってる生き物はいないからなー。あたしは取り立てて好きってのはいないな。うちも猫飼
わない?
麗:自分だけで世話の責任が持てないから、軽々しく飼うわけにもいかないでしょう(苦笑)。
光:そうなんだよな。暁良は結構生き物好きだね、綺麗な顔してる割に近くで平気で蜥蜴とか眺めてるでしょ。
麗:絵を描くから観察したいんですって。月刃丸がそう言ってたわ。
光:ふーん。その割にまだあたしあの子の絵見たことないんだよね。
麗:私もないのよ、見たことあるのは月刃丸だけじゃない?かなり上手いみたいだけど。
光:上手なら恥ずかしがることないのにねー。今度隙があったら見てやろ(笑)。
麗:厨に出てくるあの生き物です…(沈)
光:ああ、アレ。
麗:イツ花と光透美がいないとみんな大騒ぎなのよ…。まず武器を探すところから始まるわ。大体厨って口に
入るものを扱う道具しかないし…もういっそ厨にあれ専用の武器を置いといたら、って話にもなったけれ
ど、逆にそんなものをおきっぱなしにするのも嫌、ってことになって。
光:難儀だなあ。なんでひよひよを斬り飛ばす子たちがあんなので大騒ぎになるかね(苦笑)大きさだって、
大百足のつま先にも足らないのに。武器なんか自分の手で十分じゃん。洗えばいいし、鬼と違って当たれ
ば一撃だよ?
麗:そんな恐ろしいことをするぐらいなら、ひよひよを斬ってた方がずっとましだわ…(蒼白)
光:ひよひよよりも嫌なのか(笑)。でも、暁良と月もなんか知らないけど退治しないんだよねー。怖いの?
って聞いたけど、あの子達の場合はどうやらそういうわけじゃなさそうだ。
麗:前本人達から聞いたことがあるけど、あの子たちにしてみれば、あれを見つけてすぐに私達が退治しに動
くのが不思議みたいなの。
光:なんで?
麗:彼らにしてみれば、相手を退治するっていうのは、鬼を相手するみたいに本気で殺す、って言う風に気持
ちを切り替えないといけないものみたいで…見た瞬間に退治しなきゃ、ってすぐに気持ちを切り替えてる
私達の方が不思議なんですって。
光:ふーん。そういや武虎も景雅もそうだね。蛙とかは平気で追い掛け回すくせに。男の特性ってやつ?
麗:あの子達にしてみれば、鬼を斬る私達があれに大騒ぎしてる方が不思議なのかも(苦笑)。
光:噛むわけじゃなくても、あいつらが這い回ってたら気分悪いよね。何もしてないってわけじゃないよな。
麗:そうですね…温かみのある色が好きなので、紅梅色、桃色、蘇芳色、菖蒲色…そんな色合いでしょうか。
襲なら薄様、匂(いずれもグラデーションのようになる重ね方)が好きです。あまり多くの色を使うのは
好みません。
光:んー?好き、ねえ。そうだな、あたしは深い赤が好きかな?赤紅、深緋、臙脂…とか。襲はどうでもい
いや、あんまり重ねると動きづらいし暑苦しいから。何より図体がでかいから、あんまり重ねると横幅
も出て壁みたいになると思う(笑)
麗:嫌い…というわけではないのですが、猩々緋のように鮮やかすぎる赤ですとか、色々襲ねのように沢山
色を使うような襲は苦手です。
光:麗佳はそんなのでも似合うと思うけどねえ。
麗:似合うかどうかは分からないけど、色が多すぎるのは苦手なの…(苦笑)元々髪の色が赤いから、あまり
色が多いと変に派手になってしまうでしょう。
光:そんなことないと思うけどなー。あたしは特にないね、さっきも言ったけど襲そのものに興味があんまな
いから(笑)
麗:うーん…あまり意識したことはないですが…敢えてあげるのなら夷険一節(いけんいっせつ)、でしょう
か?
光:とりあえず読めないし書けないんだけど、それ何?(笑)
麗:ええっと、自分の運命が平穏であっても厳しいものであっても、節操を変えずに職責を全うすること…み
たいな感じかしら。
光:だからあんたはもうちょっと自分に甘くならないと駄目だって(笑)。あたしは…なんだろう。先手必勝
とか三倍返しとか…え、過去の回答例にある?誰だよ似たようなこと考えたやつ(笑)。んじゃあ、油断
大敵、とでもしとこうか。討伐先で気を抜いたら死ぬからね。座右の銘、なんて大仰なこと考えたことも
なかったから、そんなとこで勘弁しといて(笑)。
66. 今までに一番印象に残っている出来事を教えてください。
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麗:それは光透美がうちに来た日です。私と同じ日で、私の方が少し早くて…伯母と母から同い年の従姉が来
るよ、って言われて。とても楽しみにしていたのを覚えています。
光:そうなんだ?(笑)あたしの第一印象ってどうだったの。
麗:同い年、って聞いていたから同じくらいの背格好の子だと思いこんでたの。光透美は昔から背丈が大きか
ったでしょう。逆に、私は来訪する時期の子供としてはかなり小柄だったみたいだから、ほんとに同い年
なのかな、って思ったのよ(笑)。でも当時家の中は年長のお姉さんたちばかりだったから、凄く楽しみ
にしていて…嬉しかったの。
光:ふうん(笑)。あたしは、麗佳が初めて怒ったのを見た時かなー。
麗:え、やだ(赤面)。それっていつの話?
光:ん、あたしらがうちに来て1ヶ月ちょっと経って、お祭りに行った時の。
麗:ああ――だって、あれは(照笑)。
光:あたしは養子だ、って何度か言ってるけど、最初はやっぱり馴染めなかったんだよね。勿論、ここんちの
居心地が悪いってわけじゃなくって、あたしがここんちに来た経緯があんまりいいもんじゃなかったから。
麗:光透美、いいの?
光:ん。だってほんとのことだし、隠すようなもんでもないし。あたしの頭、角があるでしょ。だから実家の
母さんて人は嫌がったらしいんだよね。それで行き場がなかったところを、麗佳の父神様が御鏡に養子に
どうか、って話を持ってきてくれたんだけどね。そんな経緯だったから、あたしこのうちにいていいのか
な、って最初は思ってたわけ。みんな優しくてよくしてくれるから、余計にね。
麗:うちに来たんだから家族だもの。家族に優しくするのは当たり前よ。
光:うん(笑顔)でも子供心には、角があって要らない子だって言われたあたしを、どうしてみんな着物を買
ってくれたりお祭りに連れてってくれたり、ほんとの子みたいによくしてくれるんだろう、って思ってた
んだよね。だからお祭りでみんな楽しそうにしてる中にいるのがいたたまれなくなって、ちょっとその辺
で時間潰して先に帰ろう、って思って離れたら麗佳がついてきちゃったわけ。
麗:最初はぐれちゃったのかな、って思ったのよ。一人だと危ないから、って思って…(照笑)。光透美は背
が高くて歩くのも速かったから、私は小走りでも中々追いつけなかったんです。ようやく追いついて呼び
止めようとした時、私がどじ踏んで転んじゃって。
光:まさか麗佳がくっついてきたとは思わなかったから、それはもう焦ったね(笑)。川っぺりまで来れば誰
もいないだろう、ちょっとこのへんでぼーっとして帰ろうかな…って思ってたんだけど、折悪く麗佳が転
んだ時、川で何か採ってた悪たれ坊主どもが引き上げるとこだったわけ。
麗:その目の前で、ものの見事に転んでしまったんです…(苦笑)。外に出る時は目立つから、ということで
被衣(かつぎ/女性が顔を隠すために頭から被る衣)を被るのが決まりだったんですが、それが外れて赤
い髪が丸見えになってしまって。
光:それを見てあいつら、鬼だ!って言ったんだよね。定番といえば定番の反応だったけど、子供心には焦っ
たね(笑)。とにかくここから離れないと、って思ったんだけど麗佳が足くじいて起きられなかったから。
麗:鈍くさくてごめんね…(苦笑)この時は光透美が私のことを庇ってくれて、はずみに光透美の被衣も外れ
てしまったんです。
光:赤い髪にくわえて角ときたもんだ、そりゃ鬼に見えるわな(笑)。あいつら大騒ぎだったね。とりあえず
どうにかしなきゃ、ってあれこれ考えをめぐらせてたら、麗佳が「光透美ちゃんは鬼なんかじゃないわ!」
って(笑)。あいつらあれで完全にビビっちゃったでしょ。
麗:だ、だって…(赤面)光透美は何も悪いことしてないのに、なんでそんなこと言われなきゃいけないの、
って思ったら…無性に腹が立ってきちゃって(照笑)。
光:まあその後もちょっと色々あったんだけど、何とかやり過ごして家に帰ったの。普段おっとりさんでちょ
っとヌケてる感じだった麗佳が、怒るとあんなに怖いんだ、っていう片鱗が見えた瞬間だった(笑)。
麗:だってあの時は必死だったから…そんなに怖かった?(苦笑)。でも、やり過ごせたのは光透美が毅然と
した態度だったから、っていうのもあったでしょう。
光:出鼻をくじいたのは確実に麗佳のお陰だったと思うけどな(笑)。まあそれを境に、あたしの「ここにい
ていいのかな」っていう気持ちもなくなっちゃったんだけどね。
麗:難しい質問ですね…うーん、裏切られた、とまでは言わないけれど…何故私の息子はああなのか、と思う
ことはあります…(苦笑)。
光:だからあれは前世からの男の意地だって(笑)。あたしは特にないな、嬉しい驚きならいくらでもあった
けどね。
麗:失敗、というなら、さっきの話に戻ってしまいますが…外の子供たちの目の前で見事に転んで、髪の毛が
丸見えになってしまったことでしょうね。何故敢えてあそこで転んでしまったんだろう、と…(苦笑)。
光:あたしも失敗というならあれは大失敗だったな。元々麗佳を巻き添えにするつもりは全くなくて、一人で
適当に暇つぶししてくつもりだったから。そんなことしたら、みんなが心配してお祭りどころじゃなくな
る、ていう発想がないあたりは子供だね(笑)。しかもそのせいで麗佳に怪我させちゃったわけだから。
麗:だってあれは、私が勝手に転んだのよ。光透美のせいじゃないわ。
光:そもそも、あたしがあんなとこに行かなかったらそうはならなかったからねー。正直みんなのとこに戻る
まではかなり沈んでた。麗佳をこんな目にあわせて、あたしもうこの家にいられない、って本気で思って
た(笑)。
麗:だから話しかけても上の空だったの?私はてっきり、私が足くじいて歩けないのを背負ってくれてたから
…重たいのかな、って、申し訳なくてオロオロしてたのよ(笑)。
光:麗佳のどこが重たいもんか(笑)。麗佳がみんなから大事にされてる子なのは子供心に分かってたから、
自分の勝手な思い込みで出てって馬鹿なことしたなあ、って。出てけ、って言われてももう文句言えない
って思ってたんだよね。
麗:みんな、そんなこと言わないわよ。
光:うん。ほどなくしてみんなと合流できたんだけど、二人とも心配したのよ、って美晴さんも母さんもみん
なも、あたしたち二人を「心配した」って言ってくれたもんだから、色んなもんがこみ上げてきて何も言
えなくなっちゃったんだよね(笑)。
69. これまでの人生で一番の自慢話をしてください。
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麗:自慢話、ですか?うーん…(困)人様に自慢できるようなことはちょっと、思いつかないです。
光:麗佳ちゃんの一番苦手な類の話題がふられたね、他人から見ればいくらでもあるはずなんだけど(笑)あ
たしは御鏡の家にきたこと。それ以外にはないな。
麗:懺悔、というと少し違うんですが、やっぱりさっきの「失敗」に関するお話でしょうか。我ながら最悪の
間で転んだなあ、と思います…鈍くさい子供でした(苦笑)。
光:あたしはさっきの失敗談の顛末かな。みんなと合流した時、麗佳が全部自分のせい、ってことにしてくれ
たんだよね。自分がはぐれちゃったのをあたしが探しにきてくれたんだ、でも転んじゃったんだ、って。
麗:だって、そのほうがいいと思ったから…(照笑)。
光:結果としてはそれでよかったんだと思うけど、皆にあのへんの出来事を黙ったままだった、ってのはなん
となく申し訳ない感じがあったんだよね。元はといえばあたしが悪いんだもの(笑)。母さんも美晴さん
も、何となく「なんかあったな」って顔はしてたけど、追求しないで「お帰り」って言ってくれて。嬉し
かったけど、申し訳なくもあったんだ。
麗:……。…実はね、兄様には全部わかってたみたい。
光:へっ?!何それ!
麗:広い都の中、お祭りでごった返してる時に子供二人を見つけるのは大変でしょ?兄様が式神を飛ばして探
してくれたの(※正澄は陰陽師)。だから、私達とあの子たちのやり取りも兄様には見えてたみたいで…。
光:えぇええ…。麗佳、それいつ聞いたの?
麗:母様と伯母様が亡くなって、兄様が当主になった時に。でも、兄様も母様たちには何が起こってるか言わ
ずに、ただこっち、って示すだけに留めたから、母様たちも詳細は知らないだろう、って言ってたわ。
光:言わずに、って…なんで?
麗:言ってもみんなの動揺を誘うだけだし、雰囲気的に二人でどうにかできそうだと思ったから、って。
光:何であんたが知ってんの、それ(苦笑)
麗:ええと…「光透美が聞いたらきっと気にするから」って、言わないように言われてたの。でも、光透美が
私を庇って、私が光透美は鬼じゃない、って怒ってるところを見ていて嬉しくなった、とも言ってたわ。
双子みたいだったよ、って。光透美が黙ったままなの申し訳ない、って言うから…知ってる人もいる、っ
て教えた方がいいのかな、って思ったんだけど…。言わない方がよかった?
光:本人が亡くなって何ヶ月も経って言われてもなぁー、お礼もお詫びも言えないじゃん。参ったな(照笑)。
麗:当家にとっては、血を繋ぐために必要不可欠な、大事な儀式です。どう、と言われると…尊いもの、とし
か言いようがないですが…。
光:相手が氏神様の場合はそれだけの意味じゃないじゃん。麗佳のご両親はお互い好きあった交神で、みんな
から祝福されたんでしょ。あたしのお相手もここの氏神様だったんだけど、子供には御鏡の血が入ったか
らその意味でも嬉しかったな(西海ノ御鏡/身長186cmのマッチョ角刈り)。子供は来月来るんだけどね、
どんな子か楽しみだよ。
麗:そういえばそうね(笑顔)。光透美から「子供には大好きなここの家の血を入れてやりたい」って言われ
て私も嬉しかったわ。きっとどっちでも凄く可愛いわよ、私も楽しみ。
光:そうかな、あたしとあのひとの子供だから物凄くごつい男の子じゃないかって気がするけど(笑/とても
小柄で可愛い女の子でした)
72. 交神のお相手、好きに選べるとしたら基準は顔?それとも遺伝情報?
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麗:お顔で選ぶ、というのも失礼だと思うので…私は火の力がほしかったから、遺伝情報重視で黄黒天吠丸様
にお願いしました。ただ、その神様のご気性も考慮には入れます…子の親となって下さる方が、子供なん
か嫌いだ、なんてお考えだったらお相手にも悪いし、子供を任せるのも心配ですし。どうも、神様側には
私達からの交神の話を拒否する権限はないようなので…嫌々で交神しても、お互いにとってよくないと思
いますから。
光:麗佳の相手の神様、見た目の印象は荒くれっぽかったけど大丈夫だったの?
麗:うん…物言いがそうってだけで、丁寧に接してくださったわよ。
光:あたしはさっきもちょっと言ったけど、お相手は御鏡の氏神様でね。この方と交神した緋那姉が「いいひ
とだった」って言ってたから。水の力がほしいな、とは思ってたんだけど、丁度水の氏神様だったんで、
じゃあ…と思ったわけ。だからあたしも麗佳と同じく遺伝情報と人となり、ってことなのかな?
73. ここだけの話、交神相手の男神様のこと、どう思っていますか?
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麗:ええ…物言いはぶっきらぼうな方でしたけれど、丁寧に接して下さいましたよ。子供のことは任せとけ、
と仰って下さいましたから、安心してお任せしました。武虎と香霧姉様のことは全く予想外でしたが、
きっと吠丸様は御存知なかったと思います…(苦笑)それ以外は素直な子なので、きちんと育てて下さ
ったのだと思います、感謝しています。
光:ここだけの話、吠丸様とはどうだったの?何事もなかったかのように戻ってきてたけど。
麗:どう…って…粗相のないように振舞ったつもりだけど…。
光:恋仲とかそういう話はないの?(つんつん)緋那姉が生きてたら、その場で徹底的に突っ込まれてたと思
うね(笑)。
麗:べ、別にそんな話はないわよ(苦笑)。うーん…ここだけの話、よ? 儀式だけ…じゃなかったの。
光:え、そうなの?(あちゃー、お相手とはそういう仲か。暁良の片思いはかなわなさそうだな)意外だった
なぁ、麗佳はそういう展開には応じなさそうな気がしてたんだけど。でもそれって、恋仲ってことなんじ
ゃないの。やるじゃーん麗佳ちゃん。
麗:あ、でもね…(赤面)ほんとに、何でもないのよ?交神をお願いして、快く応じてくださったけれど…神
様相手に恋仲だのなんだの、って軽々しく言うのも畏れ多いことでしょう。光透美だから話すの。ないし
ょにしといてね。
光:なんでもない相手とそんなことしないでしょうが。
麗:ええと…(赤面)その、向かい合って儀式しただけで生まれた子供を自分の子供だ、って言われても実感
が湧かない、って…そう言われたの。でも、確かにその通りじゃない?ある日急に子供を渡されて、私と
の子供だから下界に降ろすまできちんと育てなさい、って言われても…確かに困るかな、って。私として
も、子供のことはきちんと父神様からも可愛がって頂きたかったし。その方が子供のためになると思った
から、そうしたの。
光:(なるほどね、いちおう暁良の望みは繋がってんのかな)…ふうん。男ってのは、上手い言い訳考えるね。
なんだかんだ理由つけたって、結局は麗佳のこと口説いてんじゃん、それ。
麗:そんな風に言っちゃだめよ。だって筋の通った話でしょう?無理強いされたわけでもないのよ、私が嫌だ
ったらいい、って仰って下さったし…。自分で決めたことだから。勿論、手荒なこともされてないわ。
光:(無理強いじゃなくても、本人が無理してたら同じじゃん。ったく…)ま、緋那姉がここにいなくてよか
ったね。緋那姉が生きてたらもっと赤裸々に白状させられてただろうから。
麗:…それは分かりきってるから、もしそうだったらないしょにしてたと思うわ…(苦笑)。光透美は、西海
ノ御鏡様とどうだったの?
光:ん?緋那姉の言うとおり、いい人だったよ。和やかに儀式しておわり。
麗:そ、そうなの?えっと…。
光:性に合わない質問はやめときな(笑)。あっちはあたしが養子だってことも知ってたけど、折り目正しく
接してくれた。何となくいい雰囲気にはなったような気はするんだけどね。でもまあ、生前から面識ある
ならともかく、顔合わせたばっかりでいきなりそういう話になるのも性急かな、って思って。あっちが何
事か言ってきたら構わないなと思ってたけど、特に何も言われなかったし。相手はいいひとだったし、子
供は授けてもらえるわけだから、別にこれはこれでもいいかな、って。何度か逢えるんなら、また話は違
ったと思うんだけどねー。
74. 一族間でのロマンスについてあなたの考えは?
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麗:うーん…どうでしょう、私自身は特に否定はしません。当人達の問題ですから。
光:(冷静な反応だなぁ…)じゃあさ。もし麗佳が同じ一族の人のこと好きだったら、どうしてた?
麗:(!!)そうね…どうかしら?相手が先に交神するにしても、自分が先に交神するにしても…辛い気持ち
になるかも。でも、交神したくありません、っていうのは一族みんなに迷惑がかかるわ。私だったら、相
手にも周囲にも言わないんじゃないかな。想像になっちゃうけど…。
光:(うーん、引っかからないな)だね。相手が氏神様になったら万事解決なんだろうけどな。その人と大手
振って交神できるじゃん。実際、麗佳の両親はそうだったんでしょ?みんな喜んで祝福した、って聞いた
けど。
麗:(ば…ばれたわけじゃなさそう、ね/汗)でも、そうなるまでに相手はどなたかの神様と交神を済ませて
るわけだから、やっぱりその時は辛いんじゃないかしら…母様はどんなお気持ちだったのかな。兄様は、
母様と父様が交神することはとても喜んだって聞いたけれど…。
75. 「外」の人とのロマンスについてあなたの考えは?
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麗:うーん…そう、ですね(光透美の方を見る)
光:あたしの母さんのいい人は外の人だったからね。阿部晴明社中の人。あたし達が生まれる前からの付き合
いらしいから馴れ初めの詳細は知らないんだけど、外の人だから名前とかは伏せとくね。
麗:伯母様が亡くなった後、出家されたって聞いたけれど…。
光:あたしらにとっては、外の人がどれだけ長生きかっていうのは正直ピンとこないんだよね。あたしらの歳
は外の人にとっちゃまだ赤ん坊、なんて言われても、何それちょっとのんびりしすぎじゃない?とも思う
し(笑)逆に、そういう時を生きてる外の人から見ればあたしらって凄く生き急いで見えるのかね。母さ
んもそれを分かってたから、もううちには来ない方がいいよって言ったんだって。
麗:でも、伯母様が体調を崩された時に、私の母様がお相手のところに行ってきなよ、って促したのよね。
光:最初母さんはそれでも行かないって言ったそうなんだけどねー。自分は当主なんだし、光透美のお母さん
なんだから、って。んで美晴さんが自分も体調悪いのを押してみんなに話したわけよ。母さんは本心は行
きたいって思ってたの分かってたから。当主様はこう考えてるんだけど、どう思う?って。
麗:一番最初に賛成したの、光透美だったわよね(笑)。私は初耳だったから、まずびっくりしちゃって。
光:いや、あたしも初耳だったけどさ(笑)。死んじゃったら元も子もないじゃん。あっちは外の人なんだか
ら、同じ場所に来るにしたってずーっと後になるだろうし。母さんはもう十分当主様としてもあたしの母
さんとしても頑張ってくれたんだから、ちょっとくらい自分のことだけ考えたってばち当たんないよって
思ってさ。その頃はもう初陣も済んでたし、周囲は年上の女の子ばっかだったから男女のことも分かって
たし(笑)。
麗:で、勿論みんなも大賛成で、数日間伯母様はその方のもとで過ごされたのだそうです…戻ってこられた時
はとても穏やかな顔をされていたので、こちらも嬉しくなってしまいました。
光:相手の人はちょっと会っただけだけど、男前だったね。優男じゃなくて武人ぽい方面で男前。出家して都
を出る前に挨拶しに来た時だったんで坊主姿だったけど、武者姿なら相当いい線じゃない。母さんや今ま
で死んでった一族を弔いたい、自分で決めたことだから、って出ていったんだけど、中身も男前だったね。
麗:うん。光透美に声をかけてくださったでしょ。
光:あたしは角を隠さないで出てったんだけどね、「そちらが当主殿の自慢の娘御か。なるほど、良い目をし
ておられる」って。母さんがしきりに、娘ができたんだって嬉しそうに言ってたんだ、って言うわけよ。
不意打ちすんなって感じだよ、胸がいっぱいになっちゃってさよならを言いそびれたよ畜生(笑)。
麗:伯母様が見初めた方なだけあって、素敵な方だったわね。双方納得した形ではあったから、こういうのも
あるんだろうな、と思います。
光:外の人とそういう予定はないんだけど、あたしもアリだなって思うね。
76. 「外」の人たちから、自分たちはどう思われていると思いますか?
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麗:そうですね。伯母様のこともありますから、理解して下さる人も必ずいらっしゃると思います。
光:どっちかっていうと、あたしらが子供の頃に出会った餓鬼どもみたいな反応の方が多いんだろうけど、そ
うじゃない人も確実にいると思うね。
77. もし、「外」の男性から告白されたらどうします?
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麗:ええ、っと…(苦笑)
光:麗佳のとこにはね、その『外の人』からのお文が大量に届くんだよねー。先代様やその父君…麗佳の父
神様が、御鏡にとってよくない印象を取っ払ってくれたり、あれこれ立ち回ってくれたそうなんで、お
かげさまで昔よりはだいぶ内裏でも印象がよくなったらしいんだよね。んで、さっきも言ったけど麗佳
の歌は本人も知らないうちに回覧されるほど評判で。
麗:ひ、光透美…もういいわよ、先の質問に行かない?
光:まあまあ(笑)。んで、あっちじゃあ『歌が上手い』ってのはそれだけで印象がいいらしいんだよね。
だもんで麗佳ちゃんはモテモテなわけよ。結構みんなあの手この手で気を惹こうとしてるようだけどね、
いい紙使ったり綺麗な花を添えてみたり。
麗:私なんかに贈るくらいなら、他の方に贈ればいいのに…(苦笑)
光:麗佳ちゃんが大本命だからそうやって贈ってきてるんでしょうが(笑)何かめぼしいのはいなかったの?
麗:気を惹こう、っていうのが見え見えなんだもの…美辞麗句を並べればいいっていうものではないわ。文字
通り歯が浮いちゃいそうな言い回しをしてくる人もいるし、逆にもう結構ですから、って言いたくなっち
ゃうのよ…申し訳ないんだけど(苦笑)お断りのお返事はきちんと返します。
光:律儀だねー。興味ないならほっとけばいいのに。
麗:それはそれで悪いし、当主がそんなぞんざいな振る舞いをしたら御鏡の印象が悪くなるかもしれないでし
ょ。ちゃんと礼儀は尽くさないとだめよ。
光:モテモテっていうのも大変だねえ(笑)。あたしは間違ってもそんなことにならないから、どうしますと
言われてもどうしようって感じだけど。逞しい漢が好きです、みたいな類の男から告白されるようなこと
ならもしかしたらあるかも…あってもなあ(笑)
麗:特にいません(さらっと)吠丸様はさっきも言いましたけど、交神のお相手をお願いした方なので。それ
だけで好きな人、と言うのも畏れ多いし…。勿論、感謝はしています。
光:ふうん(なら、好きでもない相手と無理しなくてもよかったのに…ったく)
麗:な、なあに?外の人についてはさっき言ったとおりだし…。
光:じゃ家の中とかどうよ。暁良とか月とか(しれっと)
麗:(!!!!!)何であの二人が出てくるのよ、何ヶ月離れてると思ってるの。全部の質問に回答するって
いう話だけど、無理に話題作らなくてもいいでしょ(苦笑)。
光:(うーん、それでも暁良には脈なしなのか。やっぱ年の差が障害だったかな、かわいそうに)だって、一
番皆さんが食いついてくる項目だからさー。才色兼備な当主様の回答が「いません」じゃあ、盛り上がら
ないじゃん(笑)。
麗:そんな理由で名前出されたら、あの子たちも迷惑でしょう(苦笑)男の子だからってだけでこじつけちゃ
だめよ(びっくりした…別に気づかれたわけじゃないのよね?勘がいいんだから/汗)光透美は…聞くま
でもないかしら(笑)。
光:西海ノ御鏡様?(笑)うん、いいひとだったよ。さっきも言ったけど、儀式だけじゃなくもうちょい時間
があったら、もっと仲良くなれたのになーと思うんだけど。親睦がそこまで深まってないから、好感が持
てる人、って感じかな。残念ながら、一目惚れするような乙女なたちじゃないんでね(笑)。
麗:うーん…よく分かりません、説明するにも難しいですね。月並みですが優しい方、とか人となりが信頼で
きる方、とかそんな感じでいいのかしら?
光:いいのかしら、ってあたしに聞かないでよ(笑)。あたしはさっきの踊り屋と壊し屋どっちがいい、って
のと被るんだけど、性格がいいのは前提として男って分かるタイプ。性格よくても蹴ったら折れそうなの
はちょっとな。背はあたしよりも低くてもいいけど、ちゃんと骨とか筋肉が男って感じでいてほしい。顔
は別に希望ないけど。
麗:だから蹴っちゃダメでしょ(苦笑)。西海ノ御鏡様はその意味でも光透美の好みの殿方だったのね。
光:うん、背丈があたしより大きい殿方を見たのは初めてだった(笑)。腕は衣の下だからよくわかんなかっ
たけど、首とかかなり太かったよ。手もごつくて大きかったし。ああいう、ちゃんと男って分かる人がい
いね。
麗:うーん…あまり他の方のことを嫌いとかそういう言い方はしたくないんですが、やはり参内すると御鏡が
呪いを持っている、武人であるということで蔑む方はいらっしゃいますね。私が女である、という理由で
好奇の目、好食な目を向けてくる方もいらっしゃるので…流石に、そういう方に対してまで好感は持てま
せん。
光:過去の質問集見ると、どの当主様も似たようなこと言ってるねえ。やっぱ出先はくたびれるんだろうな、
お疲れ様。あたしはそういう手合いと接する機会もないんで、嫌いとまで言うような人はいないな。
81. 嫌いな人や、苦手だな〜と思うのって、どんなタイプの人ですか?
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麗:うーん…今申し上げましたが、私や御鏡の者にそういう態度を示すような方…ですね。
光:食べ物を残すやつ。食うなら残すな。
麗:わ、私は食は細いけどちゃんと全部食べてるわよ?
光:知ってるよ(笑)。食べきれないほど頼んで残すやつとか、好き嫌いするやつは許せないな。食べ物は天
からひとりでに落っこちてくるもんじゃないんだよ。感謝の気持ちが足りないね。
麗:景雅も武虎も、お陰で好き嫌いがすっかりなくなったわね…(笑)。
82. あなたの周囲で一番変だと思う人は?どこが変ですか?
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麗:……(苦笑)。
光:それはやっぱり、景雅と武虎なんだろうね(笑)。変っていうか、やっぱりあれは絶対前世からの男の意
地の張り合いだと思うよ。
83. 文句を言いたい人に今ここでぶちまけてください。
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麗:文句を言う、というようなこともあまり好きではないし、本人がいないところで言うのも好きではないの
です、が――(苦笑)
光:麗佳ちゃん、はいどうぞ(笑)。
麗:家族なんだから、景雅と武虎は仲良くして欲しいです…(苦笑)何が理由にせよ、意地の張り合いで仲違
いするなんていけないことだわ。
光:しょうがないじゃん、男ってそういうとこあるんだからさ(笑)。そのうち何とかなるもんよ。
84. ああ、私も年かしら・・・、と思わず思ってしまうのってどんなときですか?
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麗:先ほどの質問のような心境でしょうか…(苦笑)
光:自分の子供にやれやれと思う時、なんだろうねえ(笑)。
85. 「外」の人たちのこと、どう思っていますか?
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麗:先ほど申し上げたような、好感をもてないような類の方もいらっしゃいますが…伯母様のお相手の方を始
め、よくして下さる方も勿論いらっしゃるので。相手を見てお付き合いできればいいなと思います。でも、
これは私達に限らず一般の方にとっても同じことなんじゃないでしょうか。
光:みんながみんな嫌なやつじゃないしね。相手を選べばいいってだけの話。
86. ふたつの呪いが無かったら、どんな人生になっていたと思いますか?
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麗:うーん…そうですね、普通に宮中勤めしていた…のかしら??生まれつきあるものなので、「なかったら」
と言われても具体的なものが思い浮かびません。呪いが解けたら、の方が答えやすいかもしれません。
光:あ、その質問は最後の方にあるみたいだね。あたしも想像できないな。呪いは討ち果たさないといけない
ものだけど、この呪いがなかったらあたしはこの家に来てないからね。実家の方がいいか、って言われて
も、今のあたしはこの家にいることが当たり前でそれが幸せなことだと思ってるから、比べようもないし。
麗:いつも家のことを色々してくれて有難う、ただお砂糖と塩はもう間違えないでね…(苦笑)
光:力仕事ならいくらでも代われるから、遠慮なく頼んでよね(笑)
麗:うーん…多分雌雄を決することになったとしたら、大して言葉も交わすことはないと思うので…私は、特
に言いたいことはありません。
光:あれは親にまともに叱られたことがない子供だね。母ちゃんの代わりにガツンと殴ってやるから歯を食い
しばれ。
麗:殴って、って…光透美は大筒士でしょ?(笑)
光:うーん。たぶん実際に戦うことになれば大筒を持ち出すことにはなるんだろうけど、あいつ見てると横っ
面をグーで殴って教育的指導をしてやりたくなるんだよね(苦笑)
89. 「氏神」さまについてあなたの意見を聞かせてください。
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麗:私の父も氏神でしたから…同じ一族の力が再び蘇る、というのは素晴らしいことだと思います。元々、当
家では生前の続柄にかかわらず、氏神が交神に応じるのは一族の悲願達成のための義務だという考えがあ
るので。
光:でも麗佳の父さんと母さんの場合はそれだけじゃないわけでしょ?いい制度だよね、氏神になれば子供を
授けることができるんだからさ。同じ一族相手に。
麗:光透美の場合は違う意味でよかったのよね。
光:うん、子供にはここの血が入ることになるからね(笑顔)でもさ、朱点があたしらは利用されてるの何の
と色々きな臭いことばっか言ってるようだけど、氏神様が天にはわらわらいるわけでしょ。それ考えたら
その辺の心配はあんまりしなくてもいい気がするけどね。
麗:ええ…私の父様は、生前知略に大そう優れた方だったそうよ。父様が生きていらした頃は、内裏の方も色
々と不穏なことがあって大変だったみたいなんだけど、父様が全部切り抜けてくださったんだって…だか
ら私も、心配はしてないわ。そんな方が天界の高位にいらっしゃるんだもの。
光:あたしらが両方氏神になっちゃえばいいんじゃん。んで天でちょっと一暴れしてやれば。
麗:私も一緒に暴れるの?でも、光透美なら昼子様にも勝てそう。なんとなく(笑)
光:そりゃ光栄だ(笑)
麗:特にないです。ええと、息子達が仲良くさえしてくれれば…(苦笑)
光:男の子の母親ってのは大変そうだねー(笑)。あたしも特にないな、これ以上なにか望んだらばちが当た
るよ。
麗:え?ええ…改まって考えたことはないですが。ただ、至らなかった部分もあれこれあったとは思いますか
ら、反省すべきところは反省しなければ、とも思います。
光:麗佳が至らないんなら、あたしなんか至らないとこだらけだよ(笑)あんまり自覚するようなことでもな
いよね。むしろ、自分好きー!とか四六時中思ってるような類とはあまりお近づきになりたくない、何か
凄く暑苦しそう(笑)。とはいえ、自分なんか嫌いっておおっぴらに言うような類も好きじゃないけどね。
甘ったれんなって首絞めてやりたくなるから。
麗:だから、光透美が首絞めたら死んじゃうわよ、相手の人…(苦笑)
92. 人気ありますか?あるとしたらどの部分だと思います?
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麗:ええと、人気っていうのはこの場合なんのことを言えばいいのかしら…?
光:外の人にモテるとか家の人にモテるとか、そんなんでいいんじゃない(笑)。
麗:人気があるのともてるのとは同義じゃないと思うんだけど…ええと、家族は皆慕ってくれていると思いま
す。外の方は…先ほど申し上げたとおりです(苦笑)何が、と言われても…よく分かりません。家族にし
ても、外の方にしても、誠意をもって応対するようにしているので、そのあたりでしょうか?
光:麗佳ちゃんは、それ以外にも慕われる要素いっぱいあるはずなんだけどねえ。あたしはどうだろうな、下
のやつらは結構ボコボコ殴ってるからな(笑)。外の人は接点がないのでこの場合は家族の話ね。
麗:それでもみんな光透美のことを慕ってると思うわよ。光透美のは躾だもの…あんまり殴らないであげてね、
と思うことはあるけれど(笑)。
光:そうかな?(笑)
93. これだけは誰にも負けない!といえるものは?
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麗:自慢の項目と重複してしまいますが、人様に自慢したり誇示したりできるようなことは、特には。
光:本人の自覚が薄いねえ(笑)
麗:だ、だってそう思うんだもの(苦笑)
光:ま、そこが麗佳のある意味「誰にも負けないところ」かもしれないけどね。あたし?あたしは腕っぷしと
食う量かな、女としてそれはどうなんだとも思うけど(笑)
麗:そこまで我を張らなければならないことは特に…あ、譲れないというか…家族は仲良く。これは譲りたく
ありません。何度も繰り返すようで申し訳ありません(苦笑)。
光:麗佳ちゃんは心配性だねえ。大丈夫だって、男ってのは思ってる以上に単純なんだから(笑)。あたしは
嫌いなやつの項目に挙げたけど、食べ物を残すこと、かな?譲れないというか許さない(笑)。
麗:ええ、っと…(苦笑)
光:あれだけお文が来るんだからモテるんだよ。いちいち聞かないであげてよ、この手の話題苦手な子なんだ
から(笑)。あたし?こんなでかい女がモテるわけないだろ。いいよ別に(笑)
96. 贈り物をもらうとしたら、何が嬉しいですか?
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麗:うーん、そうですね。文房具や書物みたいなものは嬉しいですよ。
光:贈り物くれるって言ってるんだから、もうちょっと高そうなものとか可愛らしいもの言っときなよ、折
角だし(笑)。
麗:別にここで貰えるわけじゃないでしょ、もしも貰えるなら、っていう話なんだから(笑)じゃあ文房具
なら、細工が凝っているようなもの…とかそんな感じかしら?
光:あたしは特に指定はないな。もらえるもんなら何でも大事にするけど、もうすぐ子供が来るからそれで十
分だよ。
97. 当主さまのオタンコなすー!!家出よーッ!!と思ったことはありますか?
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麗:そんなこと、思ったことすらありません…あ、勿論私自身のことではなく先代…兄の話ですよ?(笑)兄
のことは心から尊敬しておりましたし、力になりたいとも思っておりましたから。
光:あたしもないな、先々代から現在まで含めて(笑)。
98. 口説き文句をひとつどうぞ。(言ってみたい、言われてみたい、どちらでもけっこうです)
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麗:うぅーん…(苦笑)自分自身がどなたかを口説くようなこと、考えたこともないですし…取り立てて言わ
れてみたい、というようなこともないです。
光:何よー、それじゃつまんないじゃない麗佳ちゃん。意中の殿方からどんなこと言われてみたいの?
麗:(意中、って…ほんとに知らないわよね?/汗)別に意中の殿方なんていないもの、さっき言ったでしょ
(苦笑)
光:(うーん、こりゃ本当にダメかもな)この手の話題で特に何も、ばかりじゃお客様が面白くないじゃん。
とはいえあたしも特にないんだけど(笑)男なら口先じゃなく誠意で勝負してもらいたいもんだね。
99. 見事朱点打倒を果たしました!そのときあなたの心境は?また、その後の人生についての希望はありますか?
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麗:そうですね、呪いがなかったらよりもこっちの方が想像しやすいかも…現実にそうなったら、勿論嬉しか
ったと思いますよ。その後のことはその後ゆっくり考えることになるでしょう。時間はたっぷりあります
から。
光:だね。みんなこれは似たような答えになるんじゃない。呪いが解けたら、それこそ麗佳は引く手数多のモ
テモテな毎日だね。
麗:そ、それは困るわ…(苦笑)。
麗:お付き合い有難うございました。
光:結局結構しゃべっちゃったけど、どうも有難うね。
この質問は、水月若穂様が作られたものを使わせていただいております、有難うございました。