天王 てんおう(1017年?月 〜1019年2月) 初代当主
火髪・火目・土肌 指南書左1下4 素質38点
剣士
鮮やかな緋色の髪と深紅の瞳の持つ、北辰家初代当主。子は必ず1人、というプレイ上の縛り
があったため、天に1つだけ輝く北極星の意味で姓は『北辰』、北極星は天帝の化身とも言われ
るので名前は『天王』。
初代当主にしては心・技が高く、特に技火は4代目の天狼が出てくるまで天王が1位に居座って
いました。また、北辰家は1人しか子供がいないので、必然的に一人頭の獲得奉納点が増えるた
め、最終的には体の値上昇値↑0を出しました。この記述初めて見た…(笑)。
御鏡での踊り屋(舞手)が特別な存在であるように、北辰にとっての剣士は特別な存在という
ことになっています。初代が剣士で、あとは全員薙刀か槍であること、源太パパが作った剣士の
奥義が強力であることから、北辰も御鏡と同様に代々鬼狩りを生業とし、強大な退魔の力を秘め
る神剣『群雲』を受け継ぐ剣士の一族、という設定ができました。
道教の思想で破邪や鎮護の力が宿るとされた『七星剣』には、北斗七星が意匠されているとい
う話も影響してます。あと剣術の流派で北辰一刀流というのもあるので。
源太がお輪の相手に選ばれたのは彼が北辰の血のものであったからで、初代天王には神の血と
北辰の鬼狩りの血両方が受け継がれ、御鏡の香流と同様に昼子以上の存在になるはずでした。
しかし、自分にとって脅威になることを恐れた朱点童子によって、『群雲』は大江山で源太の
手から奪われて地獄の奥底に隠されてしまいました。また、天王の中にあった北辰の剣の血は呪
いで捻じ曲げられてしまいました。北辰の本来の力を取り戻すためには、時間がかかっても神々
との交わりを繰り返し、神気を高めていく以外方法はありませんでした。
しかし、北辰の血の中に封じられている力が元々強大なもの、しかも朱点童子の呪いのために
捻じ曲げられてしまったため、神の力と反発しあってしまうことが分かりました。しかも、天王
は身体的には子を為すという能力が失われてしまったため、霊体同士での媾合という形で行わな
ければなりませんでした。生身の人から霊体を引き離すこと、元の力が強すぎるための神の力と
の反発――このふたつを天王ははたして耐えられるのか。確証が持てなかった昼子は非情である
ことを承知で、幼い天王を神と交わらせることを決断します。万一失敗したら、早急に別の手を
考えなければならない、と判断したからでした。
天王は無事交神に耐えますが、やはりその体への負担は大きく、以後「交神は一人につき一度
きり」ということになったのでした。北辰家はそうやって神との交わりを繰り返し、最終的には
剣の血を復活させます。そんなわけで、北辰家では初代とラスト当主だけが剣士です。
天王は自分が第三の朱点童子であるということは知らされずに交神しましたが、御鏡家の香流
と同様、神の血を引くためか生まれた直後からの記憶をはっきりと持っていました。しかし、自
分では朱点童子には届かないことも初めから知らされていました。天王は、子孫に一族の命運を
託さねばならないことを悲しみながらも、自身はその子孫たちのために道を拓くことを決意しま
す。
天王の交神相手の魂寄せお蛍は、天王の行く末を心から案じ、交神が避けられないのならと10
点神様の中から自ら交神を願い出ました。
お蛍は、自分が生まれた理由を知らないまま、幼いうちから過酷な状況に置かれた天王に心か
ら同情して彼の交神相手に自ら名乗り出てきました。天王の方も、目覚めてすぐに天涯孤独にな
ってしまったので、傍らで甲斐甲斐しく世話をしてくれるお蛍には最初から縋るような慕情を抱
いていました。
二人のお互いへの意識が変化したのは交神の時です。何故自分の相手になってくれたのか、も
し昼子様からの命令で自分と交わるのが嫌なら言ってほしいという天王に対し、お蛍は自身が死
を司る最下層の神であることを明かしました。源太の魂がただ息子の安寧だけを願っていたこと
を告げ、私に出来ることは天王様の交神のお相手になることだと思いました、と答えました。
私のような死の女神がお相手で、天王様こそお嫌ではありませんか――お蛍のその言葉を、天
王は笑顔で否定しました。何も知らないまま呪いの血を繋ぐ決断をした天王が、疑いのない目で
交神に臨む姿に、お蛍は心が痛むのを感じていました。自分の手で宿願を果たせないのだから、
ただ父の仇討ちと思って生きるのが彼のためにもよいでしょう、と昼子から口止めされていたか
らです。
「私が、あなたの魂をお送りします」――北辰の呪いを討ち果たす最後の星が降りる日を信じ
て、すべてを見届けることがあなたへの償い。そういう思いをこめて、お蛍はこういいました。
そして、ふたりは交神を境に惹かれあうようになりました。
下界へ降りた天王は、娘の妙見を連れて「もしかして」という可能性を賭けて大江山へ挑みま
したが、やはり自分の力では及ばないということを痛感します。その様を天からずっと見守って
いたお蛍は、きっと天王は私のことを恨んでおいでだと思っていました。しかし、天王は自分が
ただ「希望」というだけの存在ではないということには薄々気づいていました。それでも、自分
と娘へ心からの想いを傾けてくれたお蛍を恨む気持ちはありませんでした。天王の魂を下界から
そっと掬い上げたお蛍に「あなたの手で送ってください」と笑顔で告げ、幽世へと旅立ちました。
ちなみに、北辰家での昼子は、天王に真意を伝えることこそしませんでしたが、自分達の尻拭
いをすることになってしまった北辰の者にはできるかぎりのフォローをするつもりだったので、
氏神の資格があってそれを本人が承諾すれば全員天へ迎え入れようと思っていました。また、氏
神の資格のない者に関しては、天王からそう言われなくとも初めから来世への生まれ変わりを考え
ている、ということになっています。
天王はこの台詞は言わなさそうだな…ただ自分と愛するひとの血を受け継いだ娘に「有難う」と
伝えてそうだなと。
「俺の死を悲しむ暇があるのなら一歩でも前に行け。決して振り向くな。
子供たちよ、俺の屍を越えて行けっ!」
妙見 みょうけん(1018年?月〜1019年7月)
二代目当主
火髪・火目・水肌 指南書右1上2 素質37点
薙刀士
魂寄せお蛍との間に生まれた
天王の子。初代の子、ということで北極星が仏教に取り入れられ
た姿・妙見菩薩から名前を取りました。技は水以外全体的に低めで、体力・技力はそこそこ伸び
ました。この辺水神の娘っぽいです。天王同様、体の値上昇値↑0を出しました。火髪火目です
が、母のお蛍のイメージが強くイメージ花は蛍袋なので、赤紫がかった透明感のある赤、という
色合いです。
厳しいさだめを負いながら、常に笑顔を絶やさず優しい父のことを心から尊敬し、支えようと
した頑張り屋さん。天王に対しては、「父上」と呼んではいましたが、父への情愛とは少し異な
った想いを抱いていました。恋愛感情ではありませんでしたが、自分に最も近しい大切な人だ、
と感じていました。
妙見は、自身が父より武人としての力量が劣っていることを分かっていながら、それでも父の
背中を守るのだと一生懸命薙刀を振るってきました。感受性が強く、綺麗なものを子供のように
素直に綺麗だ、と言って喜ぶような子でした。
交神相手は、土の力が欲しいと思い十六夜伏丸を選びました。しかし十六夜伏丸の方はといえ
ば、当初妙見との交神に乗り気ではありませんでした。北辰での伏丸は反昼子派ではありません
でしたが、大江山事件に関してはいきさつからして批判的でした。禁を破って男と子供なんか作
った片羽ノお業も、それを面白くないと言って人間をたきつけた反昼子派の連中も、どっちもあ
ほかと思っていました。そんなやつらの尻拭いをするハメになったこともあほらしくて、たとえ
相手が神の血が混じっていて昼子の血縁者であっても、女と交わって子育てするなんざまっぴら
だと思っていたのでした。
彼は物言いこそ粗野ですが、たとえ気が乗らなくても若い娘相手に手荒なことをするような気
性ではありませんでした。しかし、妙見と顔合わせをした際にわざと荒々しいフリをしてやるこ
とにしました。相手から「こんな神様なんかいやです」と断られたらいいなと思って、あの交神
台詞「血がたぎりそうだ…」を言ったのです。
自分の容貌は人にとって十分威圧的であることを承知していたから、鋭い牙をむき出しにして
そんな台詞を言いながらニヤリと笑ってみせたわけですが、妙見のリアクションは彼の予想外で
した。今にも自分を頭から齧ってしまいそうな仕草に妙見は目に見えて蒼ざめましたが、唇を引
き結んで真紅の瞳で真っ直ぐに彼を見返すと、「不束者ですがどうぞ宜しくお願い致します、朱
点童子と戦える強い子をお授け下さい」と言って深々と頭を下げました。
表情や声こそしっかりしたものでしたが、衣を握り締めている彼女の華奢な白い手や肩が恐怖
で小刻みに震えているのを見て、伏丸は参ったな、と認識を改めざるをえませんでした。大江山
にいるものはあくまでも器に過ぎないし、呪いによって歪められてしまった彼女の力と自分の力
を合わせたところで大江山の朱点童子にすら適わないだろうな、ということは結果を見るまでも
ないことでした。
でも、伏丸は元々単純剛直な気性だったので、目の前の娘の痛々しいほどに真摯な願いをぞん
ざいに扱うことができなくなりました。この娘はどうせ真実を見ることなく死んでいくことにな
る、希望を抱いたまま死ぬほうが却って幸せなことなのかもしれない、と。
だから、「悪かった、餓鬼なんか育てたこともねえし面倒だ、と思ってあんな振る舞いをした。
そうしたらお前が俺のことを嫌だと断るかと思ったんだ」と率直に言い、妙見は相手の飾り気の
ない物言いに「まあ」と呆れながらも好感を持ちました。…交神月を経て生まれたのは何でだか
ナマズでしたが(実話です)
妙見は、授かった子の顔(笑)にはびっくりしましたが、わが子の愛嬌のある人となりは可愛
く思っていました。自分自身で世話をしたいのをこらえ、父に任せて一人出陣したり、父の寿命
月には父のために少しでも成果をと健康度が82になるまで頑張ったりするような子でした。体の
値が上昇値0、というのも、父同様に自分の限界まで鍛えようとしたからなのかな、と思います。
そして孫の顔を見ることなく1歳7ヶ月で逝去しました。
遺言から察するに、見守る我が子に父親の幻影を見た(無理がありすぎますがそういうことに
してください/笑)のではないかなと思います。当初北辰家は制約が厳しいからほんとにクリア
できるんだろうか、と思っていたんですが、この子のこの遺言を聞いて一気に親バカ心がヒート
アップし、この子のために意地でもクリアしてやろうと決心しました。
「病気がよくなったらまた頑張りますから、今は眠らせて下さい…」
太白 たいはく(1018年10月〜1020年5月)
三代目当主
水髪・?目・水肌 指南書右3下2 素質422点
薙刀士
奥義『双光天王斬』『天王猛毒刃』の創作
北辰家初代の孫、
妙見の息子(笑)。いきなりこの顔きたかー!!と大笑いしたんですが、
イツ花の尻を触ってくれたのでさらに大爆笑でした。字面そのまんまで相応しかろうと宵の明
星を意味する『太白』と命名。太くて白くてピッタリじゃないですか(おい)
初陣は12月の大江山、いきなりハードな戦デビューでした。見た目のとおり体力自慢でした
が、技風の伸びが今ひとつ。それでも、手に入れたブンブン刀で母親をよく補佐し、二つの奥
義を編み出しました。最終的には紅こべを一撃で倒せるまでに成長しました。
息子の天狼から男子は槍使いになったため、実は北辰家唯一の男薙刀士。腰のポンデリング
(定着)は太白のものしか残っていないため、えっらく太かったんじゃないかと思っています
(笑)
来訪月は、母が一人出陣していったため祖父の天王に指南され、その翌月は祖父と母が二人
そろって大江山に挑んだので自習していました。ぽっちゃりと鈍そうな見た目に反して、聞き
わけがよく愛嬌があり、周囲の状況をよく見て場を和ませようと振舞うムードメーカーです。
イツ花と一緒に留守番しての自習は心細いものであったと思いますが、それを表に出すことは
せず、祖父と母に笑顔で行ってらっしゃい、気をつけてくださいとお見送りをしました。
天王とは3ヶ月ほど一緒に討伐に赴き、大江山も経験しています。母親である妙見から指南
されることはありませんでしたが、一人で出陣する折には優しく抱きしめてくれ、それでいて
出陣の際には唇を一文字に引き結び厳しい表情を浮かべる母のことを、優しくそして自分に厳
しい人だと理解していました。進言には必ず「母に武人」「母に防人」のどっちかがあり、自
分が補佐しようという気持ちがよく現れているな、という印象でした。
交神相手は春野鈴女でしたが、鈴女の方はのほほんとやってきた愛嬌のあるナマズにびっく
りしたのではないかと思います(笑)。交神月は、交神に使われる館でお友達からほのぼのと
スタートし、息子・天狼を授かりました。敬愛する母に孫の顔を見せてやれなかったことを悔
やみつつも、討伐に出ない指南の間の二ヶ月間は穏やかなもので、大変な子煩悩でした。
大江山を一度経験している彼は、二度目の大江山の時に天狼を大江山の終合目まで連れてき
ました。そして、「ここまでの道のりを良く覚えておくんだ、お前が来年来る時のために」と
言いました。
幼い頃に経験した大江山では、祖父が無言で大江山の山頂を見つめるその背中をよく覚えて
いました。きっと祖父は自分で本懐を遂げられないことが無念だったに違いない――長じて自
身も子の親となった太白は、幼いうちから武人として優れた資質を発揮していた天狼に朱点童
子打倒の望みを託そうと、こと大江山に関しては細かに「ここはこういう場所だから覚えてお
け」だとか「あそこは危険な場所」だとかを教えてまわりました。終合目から先は、お前が自
分の目で来年見るんだ――そんな思いがこめられているような末期の台詞です。
「朱点童子か己か、どちらかの息の根が止まるまでは決して休むな」
天狼 てんろう(1019年8月〜1021年4月)
四代目当主
土髪・火目・風肌 指南書右3下4 素質5562点
槍使い
奥義『天狼大風車』の創作
太白の息子。いきなり贔屓顔グラが生まれて喜んでいたら、「只者ではない目の輝きを持っ
た方」とイツ花に言われてさらにボルテージ急上昇(笑)。眼光鋭いその風貌から、シリウス
を意味する『天狼』の名をつけました。編み出した奥義に名が残ったので喜んだ(笑)。北辰
家では、晩年に奥義を創作する子が多かったため、みんな「天王」での奥義だったので。数少
ない本名での奥義創作の子です。
あまりにも妙見→太白と風の値が悲惨だったため(笑)、風神である春野鈴女と交神した結
果、いい遺伝子だけをバッチリ持って生まれてきました。技風初期値が既に太白よりも大きか
った(70)です(どれだけ低かったんだ)
心、体の値が高く、特に体の火がよく伸びたので攻撃力が高かったです。技力も体力もあり
とにかく強くて、プレイヤーのボルテージが上がる上がる(笑)。技風も、風神の子らしくよ
く伸びました。技火の伸びは今ひとつだったんですが、ここでようやっと初代天王を抜きまし
た。この時期は随分と火が伸びない一族でした…(笑)。この子も、体の上昇値が0までいっ
た子です。
天狼の攻撃力が高かったので、娘の織姫来訪後はボス神を倒しに出かけてみました。片羽ノ
お業を割と苦労せず倒せたので、調子こいて九重楼に行ってみたらまじで春菜くれと叫びたく
なりましたが…。太刀風・雷電さんは前半でも甘く見ちゃいけないなと痛感させられました;
しかし当主就任時、選考会に彗星のように登場して初優勝し、北辰家の名前を都に知らしめた
当主様でもありました。
天狼の代でもしかしたら大江山越えられるだろうかと思って織姫とともに挑んでみたのです
が、仁王と猿で時間を取られすぎてタイムアウトでした…(^^; 惜しかったなあ…と思いつつ
織姫に交神に行ってもらったら、環顔(カラーも同じ)が生まれることが判明してしまい、本
気で血圧が上がりました(笑)。妙見も太白も、孫の顔を見ずに1歳7ヶ月で逝去しているので、
翌月天狼の健康度下がったらどうしよう…!と物凄くドキドキしてました。無事1歳8ヶ月で孫
娘・計都と対面し、指導を行えました…もう萌え死ぬかと思いました(え)よく考えたら、天
狼の娘である織姫の顔グラも、御鏡では右3下4の氏神湧弥から生まれていて、しかも湧弥と交
神したのは右2上2の美晴だったので、天狼顔と計都顔から織姫顔が生まれたことになるわけで
…どういうことだ北辰家!!とボルテージが上がりまくりでした(笑)。
天狼存命時にイツ花が「氏神についての説明を書き足しておきました!」と言い始めたので、
もしかして三つの家全部からこの顔の氏神出る?!と物凄く期待しちゃったんですが(笑)、
残念ながら氏神にはなれませんでした。それでも環顔と三度目の出会いを果たしたので悔いは
ありません(゚∀゚)
眼光鋭く精悍な風貌、進言には父の援護というよりは自分が突っ込む、攻撃系の術など好戦
的なものが多かったので、朱点打倒に燃える血気盛んな男の子、といった感じだったのではと
思います。土髪は金髪ではなく狼の鬣のような感じ、ゴールデンレトリバーぐらいの毛色を想
定しています。目は紫がかった赤。
我慢強く、怪我をしていたり体力的に限界だったとしてもけして弱音を吐かない性格。少年
時代に挑んだ大江山では、太白にくっついて鬼たちと果敢に戦っていた、といったイメージで
す。しかしほっとくとぶっ倒れるまで頑張るので、太白は息子の様子に細かく気を配っていま
した。我慢強いというだけで天邪鬼というわけではないので、父の「休め」という言葉には素
直に従いました。むしろお父さんのことが大好きで、二人で一緒に討伐に出て助けになれるこ
とが嬉しかったのです。そういう性格だからこそ、自分の体を限界まで鍛え上げることができ
たんじゃないかなあと。
二度目の大江山では、娘の織姫を庇って朱点閣去る橋で石猿と一騎打ちをし、討ち果たすも
負傷。朱点童子を目の前にして断念せざるをえなかった…ということになっています。
交神相手のお雫とは相思相愛の間柄です。しかし、お雫は天狼を愛すれば愛するほどに、昼
子から言われていた「大江山のことは他言無用」ということに心を痛めるようになります。皮
肉なことに、この二人にとって文字通りの愛の結晶であった娘・織姫は、火の力が弱く鬼と戦
うほどには強くない子でした。織姫はそんな自分が父の足を引っ張っている、自分のせいで朱
点童子に辿り着けなかったと常に自分を責め続け、天狼は娘がそうやって自責の念にかられて
いる様を最期まで気にかけていました。
天狼自身は、確かに自分の手で朱点打倒が果たせなかったことは悔しかったけれど、だから
といってそれが織姫のせいだとは毛頭思っていなかったし、娘が朱点を打倒して呪いのない生
が歩めるのならそれでいい、と思っていたのですが。天狼が、北辰一族が異形であることを都
の人々に知られる危険を知った上で選考会に出たのは、正々堂々と「筆頭討伐隊」で本懐を遂
げたかったからでした。
遺言は、あまりものに執着することなく、家族だけを大事にしようとした無欲な彼らしいな
という内容でした。
「通夜、葬儀一切無用。弔問、供物は固辞すること。さらば」
織姫 おりひめ(1020年6月〜1022年2月)
五代目当主
風髪・風目・風肌 指南書右1下3 素質2584点
薙刀士
鬼朱点討伐隊長
天狼の娘。イツ花の倍ぐらい足が長いそうなので、美人でスタイルもよかったのではないか
と思います。そのいかにも和風美人さんな風貌&カラーから、『織姫』の名をつけました。
那由多ノお雫の子の宿命とも言える低い火の素質ゆえにダメージが通らず(御鏡家の橘華は強
かったんだけどな…)、素質点もその低い火が足を引っ張ったようで天狼に及びませんでした。
戦いでは天狼が前で槍を構えて突っ込み、織姫が後ろで援護する、というパターン。天狼譲り
の技風、お雫譲りの技水、体の水の高さはさすが、といった感じで、初めて円子を取得したの
ですが、やはり体の火の伸びの悪さが響いてしまう結果に。
天狼寿命月に、娘の計都を預けて一人出陣した際には、九重楼で巻物を3本拾って帰ってくる
など、父のために少しでも成果を、というところは妙見に通じるものがあります。進言も、自
分がダメージがいかないことを分かっているかのように、「父に武人」がとにかく多かったで
す。
当主就任後、竜神刀確保を目指して娘の計都とともに大江ノ捨丸に挑んだんですが、赤い灯
がともっていたにもかかわらず、スロットに止まらなくてorzな気分でした。竜神刀は御鏡家
に3本あるはずなので(笑)、竜神刀が取れなかった日下部・北辰のぶんもそこにあるんじゃな
いか…と思えてきます。
大江山越え当主ですが、後述のような日下部・御鏡を上回る苦労を強いられることになって
しまいました(汗)大江山が閉山した後に計都が交神に赴き、その翌月には既に健康度が低下
していたんですが、薬を飲んで織姫にも出陣してもらいました。後半戦初出陣だったので計都
を一人で出すのが心もとなかったからなんですが(来月子供が来訪することもあり)、なんだ
か死が迫ってきていても自分を投げ打って娘の力になろうとしてるような感じがして泣けてき
ました。遺言もそんな彼女にぴったりの内容でした(泣)
お雫の子なのでゲームデータ上では体力自慢なんですが、体の火が伸びずダメージがいかな
い、という部分から、「儚げな印象の美人、華奢で鬼と戦えるほど体は強くない」という設定
ができました。病弱というわけではないですが、鬼と戦うには腕力も体力もなく、傷を負えば
熱を出すというような感じで、一般人程度の能力しかありませんでした。天狼とお雫の相性が
悪かったというわけではなく、まだ一族と神との血が馴染みきっていない段階だったので、た
またま鬼狩ができるほど強い子にならなかったのです。お雫も鬼狩りの当主の子として生まれ
ながら、生まれつき体が丈夫ではない娘の行く末を案じていました。
自分を厳しく律する一方、家族をこよなく大切にする娘。常に前で槍を構えて突っ込んでく
れる父のことを敬愛し頼もしく思う反面、自分が弱いから父様の足を引っ張ってしまうのだと
いう自責の念に駆られていました。
それゆえに、朱点童子を討ち果たす強い子が欲しくて、見るからに頑健な(笑)火神・大隈
爆円を交神相手として指名。織姫は爆円のことを「弱い自分に力を貸してくださる方、馴れ馴
れしくするのは失礼」と考えていて最初は引き気味、大隈爆円は見るからに緊張しきっていて
打ち解けようという雰囲気もなさそうな織姫の相手をするのをめんどくせえと思ってました。
しかし、織姫が切々と「強い子をお授け下さい」と訴えたので、その健気さと生まれた娘・
計都の可愛らしさにキュンとなってしまったわけで(笑)。織姫も、懐が大きい大隈爆円には
恋心を抱いていましたが、畏れ多くも交神相手の方にそんな気持ちを持ってはならない、と自
分を律し、その想いを告げることなく別れました。爆円の方も、織姫にキュンときたもののこ
の感情が何なのか自覚がないままでした。
選考会で筆頭討伐隊に任じられ、計都も十分に力をつけてきた11月に、意を決して父の弔い
合戦でもある大江山に挑み、鬼朱点を打倒。しかし結果は、新たな朱点童子の解放を手助けし
てしまうという残酷なものになってしまいました。さらに一人娘の計都が朱点戦でその爪にか
かって片目を喪うという悲劇にも見舞われ、父に続いて娘までも私は救うことができなかった、
と自責の念に打ちひしがれました。
大江山から帰還後、既に自分の余命はわずかであることを察した織姫は、自分が当主である
うちにと内裏へ赴いて戦果を報告。勿論結果が失敗に終わり、朱点童子がさらにパワーアップ
してしまったという事実に内裏側は激怒します。北辰一族が異形であることは天狼が選考会に
出た時に知れ渡っていましたから、お前こそ朱点童子の手先か何かじゃないのかと散々に罵倒
されました。
織姫は必死にそれは誤解であること、自分達も朱点童子に利用されていたことを訴えました。
その結果、自分はどうなっても構わないから、娘の身柄は保証してくれと言う織姫の要求は受
け入れられ、沙汰があるまで自宅謹慎せよという処分にとどまりました。それでも、このこと
につけこんだ荒くれ者たちによって織姫は残酷な辱めを受けることになってしまいます。しか
し、出迎えたイツ花に私は大丈夫だから、と微笑むなど、終始気丈な当主でした。
織姫は計都が望まないのであれば交神はしなくてもよいと考えていましたが、計都がその交
神によって心の平穏を取り戻したため、安心したのか翌月から体調を崩し(先程も書きました
が、それでも薬を飲んで娘の安全のために出陣しました)、孫・掬星の指南の途中に倒れて波
乱に満ちた生涯を閉じました。
彼女の交神相手である大隈爆円は、朱点童子のことは織姫に言わないようにと昼子から事前
に達しがあったため言わなかったのですが、結果こういう残酷なことになったことに激怒し、
昼子のところに殴りこみにいこうとして総出で止められたというエピソードがあったりします。
織姫が死ぬ際には、魂寄せお蛍のところを訪れ、織姫の魂と対面して別れを惜しみました。
織姫はこの時自分の気持ちを大隈爆円に伝え、最期はそれなりに救われたのではと思います。
すぴばるの方では、甘党肉食系の彼氏とそれにアワアワする清純な彼女というような間柄で
登場しています…(笑)
「燃え尽きちゃった…もうみんな真っ白…」