御鏡家八代目当主沙羅とその三ヶ月年上の呉葉への質問。100の質問を、複数の子がやったらどうなるか
なーと思って作ってみたら、姦しい子たちなのでやたら長くなってしまった(笑)。呉葉は『風ノ絆』に
登場した御鏡家九代目当主凱のお母さんで、沙羅はその凱の恋人である火輪のお母さんです。呉葉は『風ノ
絆』や交神相手の黒蝿とのカップリング質問でもかなりあっけらかんとした性格として書いておりますが、
沙羅は『風ノ絆』ではほとんど出番がなしでした。実際のところはこんな子です(笑)。
呉:御鏡 呉葉。
沙:八代目の御鏡 香流…本名は沙羅。
呉:多分響きだけでつけたんじゃないの。ウチのオヤジのことだから。
沙:聞いたことないわ。どうせ女の子っぽいとかそんなことで決めたんじゃないの。
3. 現在の年齢と、わかれば誕生日・血液型を教えてください。
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呉:1022年9月生まれの1歳9ヶ月。
沙:1022年12月生まれの1歳6ヶ月。…長生きねえ、呉葉姉さん。
呉:そういうのは、気合次第でどうにでもなるもんよ。血の型ってなんか性格によるんだって?じゃあそんな型な
んだろうね、あたし(O型)。
沙:へー。あたしは何だろう、今度調べてもらおうかな。どうやって調べるのか知らないけど(B型)。
呉:見りゃー分かるじゃないよそんなもん。目と髪は金色、肌は取り立てて色白でも色黒でもないよ。ちょいと黄
色みが強い感じ。
沙:字だけ載っけるみたいだからしょうがないじゃない。目と髪が緑色、肌は呉葉姉さんよりちょっと白いかな?
美桜ほど色白じゃないけどね。
5. 身長、体重、靴のサイズ(笑)なんかも教えてください。
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呉:五尺三寸くらい(158cm)。目方なんか知らないよ。別にぶくぶく太っちゃいないけど、知りたくもないし(笑)。
足は普通の女くらいじゃないの?別に大足だと思ったことないから(23.5cm)。
沙:あたしは五尺二寸ちょい(157cm)。目方なんか、知らない方が幸せよねー(笑)。あたしも多分足は普通くら
いだと思うけど、呉葉姉さんの草履はちょっと大きいんだよね(23cm)。
6. スリーサイズを教えてください(笑)上から順に。
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呉:なんか野郎ってのはどういうわけか、女の胸と腰と尻周り知りたがるね。知ったって別に見せるわけでもない
のに。
沙:まーあたしら薙刀の衣装は、体の線が分かりづらいからね。
呉:上から順に三尺三寸(93cm)・二尺(60cm)・三尺(90cm)。
沙:すご!ちょっと分けてよ。あたしなんか上から二尺七寸(81cm)・一尺九寸(57cm)・二尺八寸(84cm)よ。
呉:ほしけりゃやるよ。邪魔だから。腰はあんたの方が細いじゃないよ。
呉:あんましうちらお上品なしゃべり方する方じゃないね。あんたの方がちょっとマシな程度。
沙:お上品なしゃべりしたって聞いてんのは鬼だけだもん。あ、でもねー、娘は可愛く育てんのよ。ふっふっふ。
呉:ああ、火輪?あんたからどうしてあんな可愛い子が生まれたんだかねえ(笑)。
沙:どういう意味よそれ(笑)。凱だって姉さんの子にしちゃ気立てがよすぎよ。
呉:何言ってんだよ、ありゃあたしの躾の賜物ってやつ。
8. あなたの父君、母君のお名前を教えてください。
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呉:オヤジは御鏡雷幻。母さんは速瀬ノ流々。
沙:父様は御鏡雅。母様は二つ扇の前様。
呉:オヤジってのが、なんかいっつもかっこつけようとしてズッコケてるような人でねえ。死ぬ時までかっこつけ
ようとして、かっこいい死に台詞が思いつかなかったんだよね。みっともないったら(笑)。
沙:うちの父様と呉葉姉さんの父様ってのが、性格が正反対だから逆に仲がよくてね。でもお互い張り合うところ
もあってさ。呉葉姉さんの父様に大江山討伐隊長の座を取られた、ってあたしの指南中ずーっとぶつくさ言っ
てた(笑)。
呉:亡くなるまで根に持ってたね、よっぽど悔しかったんじゃない(笑)。
呉:秋津ノ薙刀。
沙:闇ノ光刃。
呉:お互いスッパリと武器の属性が分かれたね。
沙:水の神と火の神の子だからね。
呉:たまに自分が水の神の子だってことを疑いたくなることがあるけどね(笑)。
沙:んー、でも速瀬ノ流々様って結構きつそうな美人てイメージがあるけど。
呉:そ。あたしの気性はかなり母さん譲りだね。あれで結構子煩悩なとこがあるから、可愛がってもらったけどね。
呉:胸と尻が入るやつ。
沙:人並みよりも大きいとそういうとこで苦労すんのね(笑)。うちは頑丈なのは若い子優先だから、どれが誰の、
ってのは取り立てて決まってないのよね。
呉:んっふっふ。疾風ノ腕輪。
沙:先手必勝でバッサバッサと敵を薙ぎ払ってたからね(笑)。あたしは火ノ首飾りかな。
呉:一見綺麗そうに見えるけど毒々しいね、ありゃ。
沙:あからさまにやばいもんが出てるよね。興味本位でもつけたくないわ。
呉:凱の目が見えない原因もアレらしいしね。外れても身体に残って害を及ぼすようなもん、誰もつけたいなんて
思わないよ。
14. 奥義を覚えたら使っちゃいたくなる方ですか?
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呉:ああいうのはいざって時に使うもんだろ。
沙:乱用するもんじゃないよね。長生きするのが親孝行ってやつよ。
呉:先手を取って数を減らす。
沙:呉葉姉さんが打ちもらしたやつがいたら美桜かあたしが片付ける、かな。陽炎使って背面から回り込むのがい
いよね。
呉:ありゃー便利だね。戦の時以外にも重宝するよ。
16. 携帯袋の中に常に入ってるものってありますか?
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呉:何入れてたっけ?いちいち把握してないんだけど。
沙:菜摘姉さん…先代なんだけど、あの人が生きてた時は討伐前にちゃんと整頓されてたんだよね。今は、美桜が
気が付いたらやってくれてる。多分状態回復と傷薬系と引波のお守くらいは入ってるんだと思うけど。
呉:折角整頓してもらっても、討伐中にうちらが片っ端から適当に入れちゃうから結局ごちゃごちゃになるんだけ
ど(笑)。
沙:前の月に拾ったもんがそのまんまだったりすることもあるよね、しょうがないから捨てて帰るの(笑)。
呉:何のために拾ったんだか分かんないよねえ(笑)。
17. あとちょっとで迷宮最深部、というところで一月が経過。あなたなら続行しますか?それとも帰還?
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呉:うーん。そこまで辿り着くのが凄くめんどくさくて、そこまで行ったら今までの道のりを短縮できるようにな
るとか言うんなら、行ってから帰るけど。
沙:そうねー。どうせ一番深いとこには厄介なやつがいそうだし、ムリして挑むくらいなら来月に回すんじゃない。
道順は分かってるんだし。
18. 御前試合とふだんの討伐。実は身支度の時間、違ってたりします?
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呉:違うよ。
沙:うっそ!呉葉姉さんそういうの全然気にしなさそうなのに!
呉:入念にサラシ巻く。観客の野郎どもがじろじろ見て鬱陶しいから。
沙:……でかいのもほんと苦労するのね。
呉:あんたはもうちょっと化粧の時間を短くしな。当主が御前試合に遅刻したなんてことになったら、お笑い種だ
よ。
沙:と、当主の身だしなみなんだからね!ちゃんと間に合うようにやってるわよ!
呉:薙刀の装束はただでさえ暑いし、乳の谷間と下が汗疹になるから夏場はどこもやだ…相翼院は水があるから比
較的マシ。ま、行きたくないなんて甘ったれたこと言ってられないけどね。夏場はほんと嫌だわ。
沙:……でかいのって大変なのねー、あたしやっぱ要らないや。
呉:あたしはむしろあんたが羨ましいよ、サラシなしでも大丈夫だからね。
沙:なんか素直に喜べないなー(笑)。あたしは鳥居千万宮かな。次に進む鳥居を見つけるのがめんどくさいんだ
もん。
呉:何代かの当主が次の鳥居の色を書き留めてたじゃないよ。あれで何か分かんないわけ?
沙:あたしそういうのを見分けるの苦手なんだよねー(笑)。
呉:ったく(笑)。次の子が何か気づくかもしれないから、ちゃんと書き留めときなよ。
沙:いちいち覚えてないわよ、そんなの(笑)。
呉:だから、比較的マシなのが相翼院。水があるから見た目にも涼しい。
沙:あそこは、像のヘソさえ押しちゃえばもう迷わないしね。鬼もちょろいし。
呉:奥の院で悪羅大将にぶん殴られたのはどこの誰だっけ。
沙:あの時はちゃんと、乙女の柔肌に傷をつけた罪を命で購わせてやったわよ。
呉:ちょろいやつらは何も持ってないからねえ。
沙:いいもの持ってるやつは手ごわいし。
22. 死にかけたことはありますか?差し支えなければ原因も。
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呉:ないよ。うちら頑丈なのがとりえだからね。
沙:ちょっと、あたしまで他にとりえがないみたいな言い方しないでよ(笑)。
呉:ないよね。今のところ誰も。
沙:黴生えてないといいけどね、買い置きのやつ。
呉:そもそも、どこにしまったかイツ花が忘れてそう。
呉:さっきも言ったけど陽炎。速瀬もか。あたしの母さん、いい仕事してるね。
沙:あと回復全般と萌子は基本だよね。
25. リーダー、参謀、その他大勢。自分はどの位置だと思いますか?
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呉:その他大勢でいいよ、リーダーは沙羅がいるから。
沙:とか言ってる割に結構呉葉姉さんが仕切ってる時あるわよ(笑)。
呉:あんたがモタモタしてるからだろ。
沙:呉葉姉さんがせっかちなの。
呉:肉体派だね、どう見ても。
沙:知能派かな。
呉:…沙羅。ウソつくんじゃないよ。
沙:う、ウソなんかついてないわよ!知能派じゃない、ほら。
呉:あたしと比べたらって話であって、世間から見たらあんたも十分肉体派だよ。
呉:自分のすることに責任持てないやつは嫌いだね。
沙:当主なんだから、責任感強くないと務まらないわよ。
呉:とても楽観的(笑)。凱がこのへん、よく似てるみたい。
沙:あたしも楽観的(笑)。クヨクヨしたって何の足しにもならないよね。
呉:うん(笑顔)。
沙:あたしはそんなことないな。
呉:…沙羅。ウソつくんじゃ(以下問いの26と同じ)
30. 他人に迷惑をかけるほう?それともかけられる方ですか?
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呉:どっちと言われたら、お互いかけられる方じゃないかね。
沙:まあ、人に迷惑かける方ってのもあんまり格好がよくないし、まだその方がいいわね。
呉:かけられる、とは言っても、面倒見がいいとは一言も言ってないけどね(笑)。
呉:細かいところは気にしない。
沙:過ぎたことにはこだわらない。
呉:気にしなきゃいけないはずのとこも、多分気にしてない(笑)。
沙:それは女としてどうなの(笑)。あたし?さっき姦しいって言ったでしょ。あたしらの代じゃ多分一番あたし
がうるさい(笑)。
呉:寝ること。やっぱ寝るのはうちが一番だね。外だとぐっすり眠れないから。
沙:討伐先のことを色々書きとめること。結構こういうのはこだわるんだよね。
呉:その割には鳥居千万宮の鳥居の色は覚えてないじゃない(笑)。
沙:そういう細かいことじゃなくて、どこそこに何があったとかどういう鬼がいたとか、そういうこと(笑)。
呉:あんた、結構肝心なこと書いてないんじゃないの(笑)。
呉:お行儀よくしなさいっていう類のこと。
沙:整理整頓。
呉:だから、あんたが書き溜めたものがいつまでたっても片付かないんだよ(笑)。とりあえず種類ごとに分けた
らどうよ。
沙:そ、そうなんだけど!(苦笑)
呉:凱?ああ、あの子の目が見えなかろうが、あたしの子はあたしの子だからね。関係ないよ。別に何も支障にな
ってないし。だから悩み事は特にないねえ。凱のおねしょ癖も初陣前に無事直ったから(笑)。
沙:あたしは…火輪かなー。すんごい可愛いし女の子ーって感じなんだけどさ。ちょっと引っ込み思案すぎるんだ
よね、それが心配だわ。どうも男と向かい合うのが恥ずかしいみたいで、刃とか凱とかとまともに話ができな
いのよ。大丈夫かなあ。
呉:あんたから何をどうやったらあんな可愛い子が生まれたんだかねえ(笑)。だから壊し屋なんかにさせちゃっ
たわけ?
沙:うん。可愛いのは親としてとても嬉しいんだけど、芯の強い子にもなってくれるといいなあ、って。
呉:ていうか今が既に休養中だもんねえ。うちら戦から退いちゃったし。凱はもうあたしの手離れちゃったからヒ
マだわー。火輪とお手玉したり寝たり、イツ花の手伝いしたり。
沙:あたしは今火輪の指南中だし。
呉:買い物はイツ花に任せてるからね。
沙:特にないよね。お店入っても面白いことあると思えないし。
呉:お祭りの時は、みんなたがが外れちゃってるから、うちらが出歩いてても普通に楽しいよね。
沙:うん。色々買い食いできるしね。食べ過ぎると後が怖いけど(笑)。
呉:…なんだっけ。まあどうでもいいや。
沙:忘れた。なんか無駄に長くて読めなかったことだけ覚えてる。
41. ここでいきなりですが、究極の選択!!男前の壊し屋さんと、いかつい顔の踊り屋さん。彼氏にするならどっち?
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呉:ああ?えー……普通に考えたら男前な方だけど。男前だけど貧相だったらちょっとやだなー。壊し屋ってんな
ら、それなりの身体しててくれないと。でもあんまりコワモテには舞われたくないな…。踊り屋はうちでは舞
い手、って呼ぶんだけど、なりたくってもそうそうなれるもんじゃない、特別なものだから。やっぱそれは希
望として美男にやってもらいたい。
沙:いや、だから究極の選択、って言ってんじゃないの。あたしはだったら男前な方にする。身体見なきゃいいん
だもん。
呉:んあー。じゃああたしも壊し屋でいいわ…。
沙:そんな嫌そうな声出さないでよ(笑)。実際に彼氏にするわけじゃないし、呉葉姉さんには彼氏いるじゃない。
超男前の。
呉:え?…なんであの無愛想無神経バカがあたしの彼氏なのさ。
沙:またまたー。贅沢よ、あんないい男相手にして。羨ましかったんだからね。先月二人で『かっぷる質問』とや
らに答えてたくせに。
呉:じゃああんたもあいつにすりゃーよかったじゃない、交神相手。
沙:だって呉葉姉さん、あの時は帰ってきてからボロクソに言ってたじゃない。じゃあ他にしようかなって思うわ
よ。
呉:自信とかいう以前にめんどくさい。地道に稼げばいいだろ、金なんか。
沙:張ったら損しそうな気がするからやめとく。
呉:今一緒に質問に答えてるじゃないか(笑)。
沙:あとはねー、もう亡くなっちゃったけど先代当主の菜摘姉さん。あと美桜。うちの代は女の子ばっかりだから
ね、みんな仲良しなの。
呉:そこに、更にイツ花も加わるとうるさいのなんのって(笑)。美桜だけだね、おっとり笑ってんのは。
46. 家族仲は良い方ですか? また、どう思ってますか?
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呉:凄くいいんじゃないの。うちは初代から血筋が分かれてるから、それぞれは結構遠いはずだけどみんな家族だ
よね。
沙:うん。凱が生まれるまでは、男は刃一人だけでちょっと居心地悪そうだったけどね。
呉:そりゃー女だらけで美桜以外はみんなうるさいんだから、居心地は悪いだろうよ。
沙:呉葉姉さんが袴にサラシだけなんていうかっこでウロウロするからでしょ(笑)。
呉:あの子が初陣前の話だろ、流石にその後はやってないよ。…たぶん(笑)。
呉:…あんたのこと?
沙:なのかな。どう思ってるの?(笑)
呉:そうだねー、よくやってるんじゃない?傍から見てて大変そうだなーって思うもん、当主。決め事多いし。あ
たしやらなくてよかった(笑)。
沙:じゃああたしは先代の菜摘姉さんについて話そうかな。頼れる人だったよね、姉御肌で。
呉:今も楽しいけど、あん時も楽しかったよね。遮那兄さんもいたし。
呉:そんなわけで尊敬するのは先代かな。お姉さんて感じ。
沙:そうそう。亡くなる時にさあ、あの人「あんたたちが大好きだ」なんて言うんだもん。ただでさえ哀しいって
のになんてこと言うのよー!って感じだったわ。もう涙止まんなかった。
呉:憧れの君はやっぱ遮那兄さんだよね。ダントツに。美桜の御父上なんだけどさ、そりゃあもうすんごい男前だ
ったよね。長い金の髪、切れ長の青い目。
沙:容姿端麗、頭脳明晰ってのはあの人のことを言うのよ。お父上が蛇麻呂様ってのが信じられないけど(笑)。
呉:ありゃー御母上に似たんだよ。イツ花が言ってたけど、長い髪のすごい美人だったそうだからね。
沙:寡黙だっていうのもたまらないよねー、背中で語る男、みたいな。
呉:そうそう。あとさー…
(以下きりがないので略)
呉:討伐先で拾ってきた壷とか花入れとか磨く。意外とはまる(笑)。
沙:今ね、字の練習中なのよ。当主だから色々書き物を残さないといけないけど、字が汚かったらみっともないじ
ゃない。後々まで読まれるんだから。
呉:あんたヘンな癖字なんだよね。なんか左に傾いてんの。
沙:それを直そうとしてんの!(苦笑)
呉:もうちょいです。多分ね。
沙:残念ながら、時期的に大江山まであたしらが生きてるのは難しいけどね。
呉:難しいってだけで、できないってわけじゃないだろ。
沙:大江山開山の頃には呉葉姉さん、2歳2ヶ月よ(笑)。凄い長生き。
呉:前例がないってだけでムリだとは聞いてないからね(笑)。ま、それならそれで、うちらの子がまっとうな人
生送れるわけだからいいけど。あんたはその頃には1歳11ヶ月だから、気合次第で何とかなる範囲だね。
沙:そうねー。頑張らないと。
呉:疲れちゃいないけど、そろそろめんどくさくなってきた。
沙:半分まで来たんだからあと半分我慢しようよ(笑)。
呉:遮那兄さんのお嫁さんになること。
沙:あたしもー。
呉:…何をまかりまちがってあんなのの嫁になっちまったんだかねぇ。
沙:だから、それが贅沢なのよ。
呉:腰に手を当ててる。胸が重くて肩凝る。
沙:…ほんと難儀ねー。あたしはよく指先いじってる。荒れやすいみたい。別段白魚の手になろうとは思わないけ
ど、ひび割れてくんのよ。人差し指の横とか親指の横の辺りが特に酷いわー。
呉:あんたも難儀だねー。あたしは冬場に水使ってもなんともないよ。
沙:いいなー。冬じゃなくても荒れるのよ、あたし。
呉:まあ必要ならつくけど。必要じゃないならつかない。
沙:ウソが上手いってのもあんまり自慢にならないしね。どっちでもないと思うけど。
呉:喜怒哀楽が激しいと言われたことがあるね。どっかの無表情バカに。
沙:あの方なりの褒め言葉じゃないの、それって。あたしも結構出る方だな。
呉:食べる方だね。…あんましよく食べると身についちゃうけどね。
沙:怖いこと言わないでよ。あたしらは運動量が多いんだから、多少多めに食べた方がいいの。…たぶん(笑)。
呉:味付けは薄いのより濃いのが好きだな。イツ花は濃すぎるとお体によくありません!なんて言って薄味派なん
だよね。ちょっと物足りない。
沙:そうねー、お煮物はもうちょい濃くてもいいかな。
呉:鮎の焼いたの。
沙:あーあれ美味しいよね。塩振ってね。あたしは干し柿。
呉:あたしはどっちかっていうと、柿は生の方が好きかな。熟れすぎる寸前くらいの。
呉:好き・嫌いというほどのものは特にないかなあ。
沙:そうねー。お酒苦手だし、あたし。
呉:まあ、嗜む程度。
沙:あれのどこが嗜む程度なの(笑)。
呉:あんたは下戸だよねー、はははっ。
沙:あたしだって好きで茹蛸みたいになってるわけじゃないわよ。
呉:凱とかみんなとか。
沙:あたしも、火輪とかみんなとか。他にないよね。
呉:前仔猫がうちに迷い込んできたことがあったんだけどね、ありゃーたまらなかったね。この世にこんな可愛い
生き物がいるのかって感じ。
沙:うちじゃ飼えないからイツ花に飼い主を探してもらったけどね。可愛かったねー、ふわふわでちっちゃくて。
呉:んんー。別に。
沙:ご、ごき…。
呉:あん?なに?
沙:台所に出るアレよ!口にするのもやだ。
呉:ああ、御器かぶり(←ゴキブリ)?菜摘姉さんもそうだったし美桜もそうだけど、何でみんなあいつがダメな
のかね。別に百足みたいに噛むわけじゃないのに。鬼なんか、もっとブキミなのいっぱいいるだろ。
沙:小さいくせに、ササササッてやたら速く動くのが気持ち悪いのよ!しかも黒いから、その動き方がイヤでも目
に入るし。あたしは呉葉姉さんみたいに、素手で叩き潰すような真似は絶対むり。
呉:だって周りに何もなかったんだもん、叩くものが。釜の蓋で叩くくらいなら手の方がいいだろ?洗えばいいん
だから。
沙:こ、怖いこと言わないでよー!(ブルブル)
呉:浅葱色はいいね。うちの装束の色だし、あたしの髪の毛の色と愛称いいんだ。
沙:あたしも呉葉姉さんみたいに金色になりたかったなー。あたしがあの装束着ると、全体的になんか妙に青っぽ
くなっちゃうんだよね。目も緑だし。装束の色合い自体は凄く好きなのに。
呉:あー、だからあんた紅梅の襲とかよく着るわけね。確かにそっちの方があんたの髪にはよく合うよね。
呉:あんまし綺麗じゃない色。鼠とか鈍とかそういう系の。
沙:紅梅くらいだと綺麗なんだけど、凄く赤すぎるのは避けるわ。逆に髪の毛と釣り合いが取れなくてチカチカす
るから。
呉:先手必勝。何事も三倍返し。
沙:見事に実行してるわねー(笑)。私は有言実行、かな。
66. 今までに一番印象に残っている出来事を教えてください。
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呉:色々あったからねえ。一番印象に、っていうと。
沙:…アレかな。
呉:…アレ以外にないね。さっき言った遮那兄さんね。美桜の御父上で、容姿端麗頭脳明晰な。あたしたちと菜摘姉
さんの憧れの君で、遮那兄さんが交神するって時はそりゃああたしたち、みんな揃ってがっかりしたもんなんだ
けど。
沙:その時もう当主だった菜摘姉さんがね、交神相手はどなたになさいますか、って聞いたら何て言ったと思う?
呉&沙:『葦切四夜子様』。
呉:ありゃー衝撃的だったね、色々な意味で。
沙:なんか深慮遠謀があってのことだと思いたいんだけどね、あたし。
呉:美桜は御父上似でそれはもう可愛く育ったけどねえ。
沙:しかも、亡くなる時に爆弾発言したじゃない。
呉:ああ、「好きな女がいた」ってやつ?あれも物議醸し出したねえ。まさか葦切――
沙:やめて!やめてー!
呉:いい男だと思ったら、無神経で無愛想で言葉の足りないバカだった。
沙:だからそれは贅沢な悩みよ。いきなり修羅場だった、ってイツ花は凄くはらはらしてたみたいじゃない。
呉:殴ろうとしたら、涼しい顔して避けやがったから余計にむかついた。ふざけんな。
沙:うわ…。
呉:交神相手を選び間違えた。
沙:またそんなこと言うー。単に口が悪くて気が利かないってだけで、根っこはいい方なんでしょ(←言いたい放
題)。凱は最初あの方が育てたんだもの、それであんないい子なんだから。
呉:それはそれとして、第一印象が悪すぎたんだよ。
沙:ほら、ちゃんとそこんとこは認めてるじゃない(笑)。
呉:あんた、引っ張りすぎだよ。
沙:だって呉葉姉さんからそういう話題っていうこと自体、滅多にないもーん。ここで突っ込まないでどうすんの
よ(笑)。
呉:まったく…。
69. これまでの人生で一番の自慢話をしてください。
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呉:自慢っていうのがそもそもあんま好きじゃないんだよね、あたし。
沙:そう言うときは子供自慢しちゃえばいいのよー。火輪は引っ込み思案だけど、誰が見てもとびきりの美少女だ
と思うのよね。ふふふふ。
呉:出た、親馬鹿が出た(笑)。
呉:懺悔するようなことは何もないね。
沙:そこまで言い切れる人はそうそういないわよ。あたしはねー、こないだ九条楼強化月間だったから、終階まで
行ってみたら太刀風・雷電様たちがいなかったことだな。年の初めに討伐したのすっかり忘れててさ、あはは。
呉:忘れてたあんたもあんただけど、他の連中も終階に行くまで何も言わなかったってのがありえないね。
沙:だって一緒にいたの、刃と美桜よ。忘れてたあたしも悪いけど。
呉:…あー。気づかないかもねえ、あの天然な子たちじゃ(笑)。大方、太刀風・雷電倒したはずだけど、どうし
て終階まで行くのかなあ、まあいいか〜、なんてぼんやり考えてたんでしょ。
沙:正にその通り(笑)。
呉:しないとねえ。じゃないと絶えちゃうもん。
沙:そうそう。こっちに選ぶ権利があるってのがいいじゃない。しなきゃいけないんだから、好きな相手選びたい
わよ。
72. 交神のお相手、好きに選べるとしたら基準は顔?それとも遺伝情報?
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呉&沙:顔(即答)。
呉:あんまり顔ばっかしで中身がないのも御免被るけど、似たようなのが並んでたら一番顔のいいのにするね。遺
伝情報がとびきりよくても、正視できないような相手と儀式なんて勘弁してほしいからね。
沙:生まれてくる子供が人外みたいなのになったら可哀想だもんねー。それでなくともあたしたち、色が奇抜なん
だから。どうせ神様相手にするんだったら、この世のものとも思えない美男子にするわよ。だからほんとは黒
蝿様がよかったんだけどねー。
呉:ここだけの話、美桜は黒蝿を選びたいらしいよ。
沙:うっそ!!あれだけ呉葉姉さんがボロクソ言ってたから、あたし別の神様にしたのにー。あたしだって交神
する前に姉さんたちの『かっぷる質問』読んでたら思い直したわよ、いいなあー。
呉:…だからそれはどうでもいいだろ。あの子はそういうんじゃなくて、最初から黒蝿のつもりでいたみたいだよ。
あの子体強くないじゃない?凱みたいな子供がほしいんだってさ。
沙:あらー。そんなこと言われたら親冥利に尽きるじゃない、姉さんも黒蝿様も。
呉:後悔しないといいけどねえ、あんなので。
沙:またまたー。もし黒蝿様が美桜の方に気移りしちゃったらどうすんのよ?
呉:別にぃ。あの子おっとりさんで可愛いしね、男はああいう子が好きかもしれないよ(知らん顔)。
沙:(…うーん、手ごわいな)
73. ここだけの話、交神相手の男神様のこと、どう思っていますか?
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呉:無神経で無愛想なバカ。
沙:呉葉姉さんも素直じゃないんだからー。
呉:なんでそうなるんだよ。めかしこんで来た年頃の娘相手に「よりによって俺か」なんて雰囲気読めない発言す
るやつ、バカ以外の何だってのさ。
沙:でもその後は結構まんざらでもなかったんでしょ。『かっぷる質問』見てもいい雰囲気じゃない。
呉:そういうあんたはどうなんだよ。美男子にする、とか言ってた割に顔よくわかんない相手選んでたけど。
沙:根来ノ双角様?うーん、遺伝情報がそこそこだったし、目元だけ見た限りでは結構いい男そうかなと思ってさ
(笑)。
呉:あんたも大博打に出たねえ。目の下が牛みたいな面だったらどうするつもりだったのさ。
沙:面の形からして他の部分も端整なんじゃないかなーと思ったわけ。目標の奉納点の神様で、黒蝿様を除くと…
っていうとこの方かな、って。愛染院様はちょっと奉納点少ないし、タタラ様みたいなワイルドな男も悪くな
いけど、あの方は菜摘姉さん…あ、何度も言ってるけど先代ね。タタラ様は菜摘姉さんにぞっこんだから、邪
魔しちゃ悪いじゃない(笑/タタラ陣内は交神前は天界きっての荒神だったが、菜摘に一目惚れした後天界き
っての愛妻家&子煩悩になってしまった)。鳳様は好みだったけどちょっと奉納点高いしねー。(※岩鼻は最
初から眼中にないらしい)
呉:別に鳳様でもよかったんじゃないの。ちょっとばかし奮発(←?)すりゃーいいんだし。当主なんだから別に
そんくらい。
沙:でも実際会ってみたら面白かったわよ。生真面目で冗談通じなさそうでいかにもウブな感じ。誰かにウソ吹き
込まれたらしくて、交神っていうのはいわゆるそういうことするもんだ、って頭から信じてたの。カチンコチ
ンになりながら「未熟者ゆえ不手際をご容赦あれ」だって(笑)。
呉:あらら可哀想に。じゃあ真相を知ってさぞかし拍子抜けしたんじゃないの。
沙:イツ花に儀式だけですよって教えてもらって、目元まで真っ赤になっちゃってた(笑)。可愛いでしょ?冑の
下も、彫りが深くて中々のいい男だったし。
呉:冑の下の顔なんか見えたの?
沙:んー。だって折角そのつもりで来てくれたんだったら、じゃあこっちとしてもお願いしようかなって思ってさ
(笑)。どうせ交神で一月全部使うわけじゃないし。
呉:呆れた。じゃああんた…。
沙:いいじゃない。折角美男子なんだし子供授けてくれる相手なんだから、したって全然不自然じゃないでしょ。
呉葉姉さんこそ、あんないい男相手に何もしてこなかったの?勿体無ーい。交神の間の隣には、ちゃんとそう
いう場所も用意されてんのよ?やっぱ交神ついでに口説く神様とかいるみたいで。神様としても、相手さえ応
じてくれればそのくらいの役得は欲しい、ってとこみたい(笑)。
呉:「よりによって俺か」なんて言うやつにくれてやる操なんかないね。
沙:意外なくらい固いよねー、呉葉姉さんて。人生短いんだから色々経験しといた方がいいわよ。
呉:あたしは今、あんたが意外とおおらかだったことに驚いたよ(呆)。
(※美桜も儀式のみ)
74. 一族間でのロマンスについてあなたの考えは?
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呉:こういうのは理屈で考えても仕方ないからねえ。
沙:難しいよねー。仮にあたしや呉葉姉さんのどっちかが遮那兄様と相思相愛だったとするじゃない。…どうする
?
呉:何でそこで遮那兄さん出すのさ。
沙:一番に思いついたのが遮那兄様だったんだもん。
呉:うーん。交神のとこで引っかかるだろうね。多分交神はイヤだって思うだろうけど、かと言ってしないわけに
もいかないしね。板ばさみだね。
沙:公にするわけにもいかないし、辛いだけだろうねー。何か物語みたい。うーん、悲恋。
呉:…あんた、今設定に酔ってるね(笑)。
沙:でもねー、あたし凱と火輪はお似合いだと思うのよ。そう思わない?
呉:はい?何だよ、急に。
沙:あの子たちが朱点ぶっ飛ばしてまっとうな身体になったらさー、いい仲になってくんないかなーなんて(笑)。
火輪は引っ込み思案だから、凱だったら安心して任せられるもの。顔もいいし、気立てもよくてしっかり者じ
ゃない。
呉:当人たちの意思もわかんないのに勝手に決めんじゃないよ(笑)。しかも火輪はまだ1ヶ月になってないでしょ
うが。
沙:えー。お母さん的にはどうよ、うちの娘。
呉:だからまだ1ヶ月にもなってない子をそういう目で見られないって(笑)。大体何で凱なんだよ、刃じゃダメな
わけ?
沙:だって刃じゃ年が離れすぎてるじゃない。
呉:それだけかよ(笑)。まあ、その前に火輪はちゃんと男と面と向かって話せるようにならないとね。
沙:うーん、そこが一番の難関なのよねー。
75. 「外」の人とのロマンスについてあなたの考えは?
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呉:随分物好きなやつがいると仮定しないと成り立たない話だね。想像しづらいな。
沙:外の人から見りゃ、あたしたちの命なんかほんの短い間だもんね。仮に好意を持ってくれたとして、死んだら
すぐ忘れられそう。
76. 「外」の人たちから、自分たちはどう思われていると思いますか?
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呉:呪いつきとか鬼つきとか神の子とか、勝手に妄想し放題。
沙:神の子、についてはあながち間違ってないけどね。微妙に方向違うんだよね。
77. もし、「外」の男性から告白されたらどうします?
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呉:うわ、それこそありえない。ありえないと思ってるから、万が一にもあったとしたら凄い動揺しそう。まあ結
局はお断りするだろうな。
沙:問いの75でも言ったけど、多分すぐ忘れちゃうだろうから、他探した方がいいわよって言うわ。
呉:例えば都でも有名な美男が、とかだったら結構真剣に悩む(笑)。絶対ないだろうけど。
沙:あ、それはあたしも悩む(笑)。
呉:うーん。遮那兄さん。
沙:またまた。遮那兄様は憧れの君でしょ。『かっぷる質問』とか答えてたくせに今更しらばっくれないでよ。あ
っちじゃまんざらでもないって言ってたじゃない、あたしが見てないとでも思ったの?(笑)
呉:うるさいよ。あんたはどうなのさ。
沙:あたし?そうねー、根来ノ双角様。ああいうウブな朴念仁、神様にいるなんて思わなかったもの。
呉:何か取ってつけたみたいな言い方だね(笑)。
沙:失礼ね、ほんと好きだってば(笑)。
呉:気が利く男。顔はいいほどいい。
沙:顔がいい、って部分しか当てはまってないじゃない、黒蝿様と。
呉:だからいちいちアレを引き合いに出すなって言ってんだろ。
沙:あたしはねー、顔が良くて背が高くて性格もいい人。
呉:高望みだねえ(笑)。
沙:でも、根来ノ双角様は結構その希望に沿ってるのよ。ふふふ、あたしの目に狂いはなかったわ。
沙:黒蝿様、は却下だからね。さっきからあてられっぱなしなんだから、あたし(笑)。
呉:誰があてたんだよ、誰がー。まあ嫌いなやつっていうと黄川人かな。
沙:あれ、そうなんだ?まあ確かにちょっとナマイキなとこあるけど。
呉:あ、88の方で答える場所あるみたいだからそっちにするわ。
沙:あたしは所要で宮中に上がるのが一番いやだわー。周囲がナマジお育ちがいい分、やなやつばっか。白塗りの
面に水ぶっかけてやりたくなる。
呉:だね。あたしらの生まれもそうだし、女の当主ってだけでも十分珍しがられるだろうしね。ご苦労様。
81. 嫌いな人や、苦手だな〜と思うのって、どんなタイプの人ですか?
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呉:ウジウジしてるやつとか、周りの雰囲気が読めないやつ。張り倒したくなるね。
沙:お高いやつ。生まれが偉いってだけであんたが偉いわけじゃないでしょって言いたくなるわ。
82. あなたの周囲で一番変だと思う人は?どこが変ですか?
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呉:ヘンなやつ、ねえ。ヘンてわけじゃないけど、美桜は随分おっとりさんだよね。
沙:あたしらの代だからとりわけ目立つね(笑)。凱の優しい方のお母さん、って感じ。いつもにこにこしてるし。
美桜が飴で呉葉姉さんが鞭、みたいな。
呉:実母が鞭かよ(笑)。まあ、凱も何でもかんでも美桜姉美桜姉、って、甘えてたからね。昔は。今それを蒸し
っ返すと恥ずかしがって怒るけど(笑)。
沙:刃も変わってるといえば変わってるよね。天然ぽい。
呉:いや、ありゃーヌケてる、っていうかそそっかしいんだよ(笑)。いい子だけどね。凱も兄さんみたいに懐い
てるし。
83. 文句を言いたい人に今ここでぶちまけてください。
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呉:あんたちょっと言葉が足りないんだよ。
沙:はいはい、ご馳走様(笑)。
呉:誰にってまだ言ってないだろ。
沙:言わなくても分かるわよ。
84. ああ、私も年かしら・・・、と思わず思ってしまうのってどんなときですか?
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呉:年かしら、とは思わないけど、凱がおねしょ直らないまま来た時はちょっと考えさせられたね(笑)。全く黒
蝿も、何をやってんだか。
沙:老け込むような見た目じゃないんだから、あんまりそう言うこと思いたくはないよね(笑)。でもやっぱ火輪
のお肌には適わないわ、ぱっつんぱっつんなんだもの。いいなー。
呉:そりゃー当たり前じゃないか、あの子まだ一月にもなってないんだから(笑)。
85. 「外」の人たちのこと、どう思っていますか?
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呉:どう見ようと勝手だけど、邪魔しないでほしいね。
沙:あたしらが違うのは自分でもよーく分かってんだから、大騒ぎすんなって感じよね。別にこっちだって何した
わけじゃないんだし。
86. ふたつの呪いが無かったら、どんな人生になっていたと思いますか?
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呉:どうかねー。結局御鏡は鬼狩りの家柄だから、寿命が延びてもやってることはあんまり変わらない気がするん
だけど。
沙:いわゆるお姫様みたいに、ひっそりと扇を顔に当てて微笑んで…なんて想像しただけで背中の辺りが痒くなっ
ちゃうね。
呉:几帳の裏でじっとしてるってのがまず不可能に近いよ(笑)。
呉:いつもありがとね、でも味付けはもうちょい濃い目でよろしく(笑)。
沙:いつも苦労ばっかかけてるけど、どうも有り難うねー。
呉:問いの80でも言ったけど、ああいうこましゃくれた糞餓鬼は嫌いだね。張り倒して性根叩きなおしてやりたく
なる。
沙:確かに癇に障るところがあるけど、あのくらいの男の子ってあんなもんじゃないの。何かと反抗したいお年頃
ってやつ。
呉:いやー、そうじゃないって。よくみんな普通に話せるよね。あたしは初陣の頃から、いけすかないやつだなー
って思ってたよ。第一印象がろくでもないやつって、大抵ろくでもないからね。
沙:ああ、じゃあ黒蝿様は数少ない例外だったわけね。
呉:なんであんたはいちいちそこに結び付けようとすんだよ。一番アタマきたのは、スカした面で「気長に行こう
よ、人生は長い」とか言いやがった時だったな。
沙:うわ、何それー。そんなこと言ったの?笑えない。
呉:その後いかにも取り繕った済まなそう〜な顔して「あっ、ごめんそんなつもりじゃなかったんだ」とか言って
そそくさ帰ってった。こいつ絶対あたしらのことバカにしてるだろ、って直感したね。
沙:あたしがいない時だったのかな、それ知らないや。しっかし何なのそれ。うっかり口走る内容じゃないじゃな
い。あたしらの人生長くないのなんか、何代にわたって見てるはずでしょ。
呉:そ。高みの見物して、お前たち頑張って俺のために働けよ〜っていうのがついつい出ちゃったって感じじゃな
いの。実体があったら薙刀の柄で叩き落してるとこ。物知りな俺が色々教えてやってる風だけど、そりゃあ教
えるだろうよ。何もできない体たらくな自分に代わって、体取り戻してくれる大事な連中なんだからね。
沙:途中で死なれたら自分が困っちゃうもんねー。
89. 「氏神」さまについてあなたの意見を聞かせてください。
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呉:なに?それ。
沙:ある程度の強さになると、神様として天界に迎え入れられる制度…みたいよ。ふーん。
呉:なんかあたしらには関係なさそうだね。
沙:天界に行く、ってもねえ。みんなと離れて一人で行ってもつまらなそうだしね。
呉:今更言ってもしょうがないけど、ぺたんこな胸。
沙:…ほんとに邪魔だったのね。あたしはもうちょい長生きしたいなー。火輪と一緒にいたいから。
呉:だからそれは気合次第。もうちょいどころか、まっとうな体になって何十年って生きられるかもよ。
沙:呉葉姉さんが言うとほんとにそう思えるわ(笑)。
呉:むしろ公然と自分なんか嫌いだとか言うようなやつには、あんまりお近づきになりたくないな。
沙:別に好きだ!と力説するわけじゃないけど、嫌いだなんて思いたくないよね。
92. 人気ありますか?あるとしたらどの部分だと思います?
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呉:どうなんだろうね。
沙:一応みんな言うこと聞いてくれるけどね。凱はやっぱりお母さんが一番なんじゃないの?
呉:どうかなー、ボコボコ殴ってたからね。ははは。
93. これだけは誰にも負けない!といえるものは?
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呉:気合と根性。
沙:言い切れるのがすごいよねー。あたしそこまで言い切れるものってないもん。
呉:子育てに関しては口出しされたかないねえ。
沙:あ、それは同感。まあ、呉葉姉さんの場合誰も口出しなんかできないわよ。怖かったもん(笑)。
呉:モテはしないけど都に出ると胸だけじろじろ見られる。すんごい鬱陶しい。
沙:見たことないもん、呉葉姉さんくらい胸大きい人って。まあ鬼つきだの呪いつきだの何だのと思ってる家の者に、
ちょっかい出そうなんていうやつなんていないわよね。別にモテなくていいわよ。神様にモテモテっていう立場
ならちょっとあこがれるけど(笑)。
呉:いやー、そうかな。神様っつってもピンキリじゃない。美男ならともかく牛(←牛頭丸)に迫られたらどうする、
あんた(笑)。
沙:うわ、それは困る(笑)。押しつぶされて死んじゃう、あたし。
96. 贈り物をもらうとしたら、何が嬉しいですか?
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呉:そうだねー。一応女の端くれだから、綺麗な着物とか小物の類はやっぱ嬉しいと思うけど。塗りの小道具とかそ
ういうの。
沙:あとはお化粧道具なんかも。紅なんか嬉しいな。
呉:食べ物でもいいよ(笑)。
沙:うわ、色気ない。でもあたしも嬉しい(笑)。
97. 当主さまのオタンコなすー!!家出よーッ!!と思ったことはありますか?
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呉:いや?ないよ。うちは仲良しだって言ったじゃない。
沙:あるとか言われたらどうしようかと思った(笑)。あたしもないわ。先代様はみんなから慕われてたし。
98. 口説き文句をひとつどうぞ。(言ってみたい、言われてみたい、どちらでもけっこうです)
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呉:いっぺん、歯の浮くようなキザな台詞ってやつを言われてみたいな。多分腹の皮がよじれるほど笑い転げるだ
ろうけど(笑)。
沙:誰かさんは言葉の足りない方みたいだからねー。あたしは単刀直入に好きだ、ってだけでもうときめいちゃう
わ(笑)。
呉:あんた、何が言いたいの。
沙:何が言いたいか言った方がいい?(笑)
呉:…ったく。誰だよ、こないだの質問の内容この子にばらしたの。誰にも言わないって約束だったのに(ブツク
サ)
99. 見事朱点打倒を果たしました!そのときあなたの心境は?また、その後の人生についての希望はありますか?
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呉:うーん。朱点とやらがどんなやつだか知らないからねー。とりあえず、無様に突っ伏してるそいつを足蹴にし
て、ザマーみろバーカって言ってやると思う。
沙:幻灯機借りてって記念に撮っちゃうとかね、みんなで(笑)。
呉:いいねえそれ。朱点の上でみんなで一枚(笑)。
沙:あー百問これで終わったね。茶でも飲みますか。
呉:そだね。イツ花ー…は買い物か。じゃ自分で淹れるかね。