<11世代目>
龍馬 りょうま(1030年2月〜1031年7月)
14代目当主
土髪・火目・火肌 指南書右2上1
大筒士
氏神名『無量大日下部』
朱鷺の息子。彼から日下部家の男は顔黒世代へ突入してしまった…。しかも一番見栄えがよ
ろしくないというか、お互いが主張が強すぎるせいで妙ちきりんな色合いに(^^;下書きと色塗
り後で確実に違う顔に仕上がるため、描き手泣かせの息子の一人です(笑)。
当主の第1子として折り目正しく育てられたため、小さい頃から責任感の強いしっかりした
性格でした。5ヶ月年下の妹・
伽羅が来訪した際、その額に角があるのを見た母親の朱鷺が錯
乱してしまい、鬼の子だと言って伽羅に投げつけられた皿を庇って顔に受けて傷を負いました。
そのため彼は右の眉の上に傷痕があります。この後、兄が自分のせいで怪我をしたのだと言っ
て伽羅が自分で自分の顔に傷をつけてしまうという痛ましい事件が発生し、まだ少年だった龍
馬に大きな衝撃を与えました。この頃龍馬は既に討伐隊に加わっていて、鬼達の言うことも勿
論聞いていましたし、そのせいで母が錯乱してしまったことも分かっていました。そこへこの
事件も相まって、一族を、とりわけ妹を絶対に守ってみせる、と心に誓うようになりました。
母の死後は当主代行の
骸羅から当主を引き継ぎ、鬼たちや朱点童子の囁きにも耳を貸さずに
戦いました。討伐先ではいつも妹の傍らにいて、妹が危険な目に会わないよう常に心を配りな
がら、討伐隊を完璧に指揮する頼れる当主でした。
しかし、「利用されているのかどうか確かめてやる」と言って臨んだ太照天昼子との交神で
真実を知ることになります。天界は本当に自分たちを利用していた、と確信して絶望にうちひ
しがれながらも(昼子は敢えて言い訳をしなかったという選択をとったために生じた誤解でし
た)、生まれた子が昼子を越える力を持つならば対処できる、利用されているならば利用し返
してやる、と血を吐く思いで昼子との交神にそのまま臨みましたが、来訪した子・
蘇芳が日下
部家には稀な金色の瞳――昼子と同じ色の瞳を持っていたために、息子の瞳の中にちらつく昼
子の影におびえ、何も知らない息子に拳を向けてしまうようになるのでした。
知ってしまったことの重大さから誰にも言えず悶々としていましたが、最晩年に伽羅にだけ
は打ち明けました。そして、一族を守るために氏神になること、朱点童子を倒すためならば手
段を選ぶな、と伽羅に言い残して死を迎えました。死ぬ間際の言葉の冷めっぷりが、彼の全て
を物語っている気がします。
氏神昇天後、全て誤解であったことを知った龍馬は、妹から指名された交神を受け入れて日
下部家に今までにない濃い血を持つ子・
瑞葉をもたらすことになります。
龍馬の伽羅への感情はといえば、恐らく昼子との交神のあたりから常に自分が守ってやりた
い存在、から常に自分の傍にいてほしい存在、へと変化したんだと思います。蘇芳とは、氏神
後に時間をかけて和解できたらいいなと。
「1増えて1減る。道理だよな」
伽羅 きゃら(1030年8月〜1032年2月)
15代目当主
土髪・水目・土肌 指南書右2下3
踊り屋
奥義『伽羅獣踊り』、『水の伽羅舞』、『夢伽羅音頭』、『台風紫苑号』を創作
龍馬の妹、日下部家初の踊り屋(遅い)。龍馬のパパは日光天トキで伽羅のパパは鎮守ノ福
郎太なので、親神の奉納点には1万点近い差があるのですが、龍馬と伽羅はどちらも素質4万飛
んで386点、1点たりともズレなしでした。??と思っていたら、龍馬の息子・
蘇芳の素質も4
万飛んで386点。キレがいい数値というわけでもないのに、何じゃそりゃー!!と当時首を捻
っていました(笑)。多分朱鷺のどっちかの遺伝子そのまんまを二人とも受け継いで、さらに
それが蘇芳にも出たんだと思いますが…それにしたって受け継ぎすぎだよ(笑)。
同人誌『相ひ思ふ華』のヒロイン。『蘇芳華』の序盤でも、蘇芳の理解者で心の支えとして
登場。
角があるゆえに、幼い頃は母親の
朱鷺から鬼だと恐れ疎んじられていましたが、そのたびに
庇ってくれるのは兄の龍馬でした。しかし、兄が自分を庇ったせいで額に傷を負ったのを目の
当たりにした幼い伽羅は、「自分に角があるせいで兄様が怪我をしたんだ」と思いつめ、角を
切り落とそうとして顔に傷をつけてしまいました。そのため、伽羅には兄とはほぼ反対の左の
額、角の根元付近に傷痕があります。
しかし、兄がお前は俺の大事な妹だと言ってくれたお陰で、伽羅は角があることに劣等感を
持たないで健やかな心に育つことができ、兄のことを兄以上の存在として恋い慕うようになり
ました。
しかし、その兄の方が昼子と交神したことで屈折してしまい、兄の晩年は逆に伽羅が兄を気
遣うことになりました。兄が朱点を討つためなら手段を選ぶな、と言ったことが踏ん切りとな
って、周囲の反対を押し切っての兄妹交神に踏み切りました。が、伽羅は兄から託された当主
としての責務も子育てもきちんとこなす気丈な子だったため、生まれた娘(
瑞葉)は真っ直ぐ
に育ちました。
また、龍馬が昼子の面影におびえて虐げてしまった蘇芳のことも、兄に代わってかいがいし
く面倒を見てあげたので、蘇芳も伽羅のことを「母上」と呼んで慕うようになりました。
臨終の床には風の氏神となった兄が迎えにきました。兄に導かれて旅立つ折、途中で母・朱
鷺も迎えにきたので、わだかまりなく幽世に逝けたと思います。
「あら、涼しい風…これに乗って行けばいいのね…」
累 るい(1030年11月〜1032年4月)
土髪・風目・土肌 指南書左1下3
剣士
骸羅の息子。初陣で相翼院の二ツ髪を打倒しに行ったとき、いきなり野分くらって場外にぶ
っ飛ばされた人。殉職したかと思ってかなり焦った…。戦闘終了後、何事も無かったかのよう
に出撃隊に戻ってきてて、このやろうと思いました(笑)。
頑固者なのだそうです。あと70年生きれば頑固ジジイになれたと自ら公言しているらしいで
す。しかも、この顔は御鏡家でも似たようなカラーリングで生まれ、同じ遺言言いました(笑)。
ほんと頑固なんだな…。
技の火の値が高く、またこの頃『大日ノ錦帯』を手に入れたため、益荒男刀装備の彼につけ
させておりました。が、彼の死後『大日ノ錦帯』が蔵から消えてました(実話です)。バグか
なあ…ひょっとして、あの世まで持ってっちゃったんですか?
『相ひ思ふ華』でもちょこっと出てますが、父親の骸羅がほぼすっぴん状態だったため(日
下部家では顔の模様は戦化粧扱いのため、討伐先以外はすっぴんです)、実は親子でよく似て
いたらしいことが発覚しました。似てるっていうかちゃんと書き分けられていたか、微妙に自
信がありません(え)
3ヶ月年上の伽羅に淡い憧れのようなものを抱いていたため、伽羅が兄と交神すると言い出し
たときには仰天し、『相ひ思ふ華』ではまるで台詞のない雷迦と違って「何考えてんだよ?!」
と伽羅に問いただす台詞がありました。逆に『蘇芳華』ではほとんど台詞なかったような。
伽羅と龍馬の交神には真っ先に異を唱えた彼でしたが、晩年になって氏神・花芯日下部(伽
羅の母)との交神を望みました。激化していく戦いの中、自分の能力が当主筋に比べて劣って
いるのを痛感させられていたことに加え、最高神・太照天昼子と交神した龍馬の豹変を見て「天
界の上層部は危険だ」と思うようになったからでした。近しい血縁であっても、上位神との交
神でリスクを負うよりは確実に『味方』である氏神にわが子の将来を託そう――と。そういう
経緯もあり、朱鷺との交神は恋愛要素がない、純粋に「強い子を残すため」のものになりまし
た。
「俺さぁ、あと70年も生きれば立派な頑固ジジイになる自信があったんだけどナ」
雷迦 らいか(1031年3月〜1032年9月)
火髪・水目・土肌 指南書左3下1
槍使い
伊織の息子。技はともかく体の能力値がどうにもさっぱり伸びなかったため、伊織の強さが
目立っていただけに弱い印象しかありません…素質は結構なものが出たはずなのに、一体どう
した(汗笑)
登場そのものは同人誌『相ひ思ふ華』からなんですが、こっちではほとんど出番がありませ
んでした…なので当初はあまり掘り下げることもなく、釣りがらみの遺言だったこともあって
飄々とした性格、なんて設定にしていたのですが。蘇芳を主人公にした『蘇芳華』では短気で
喧嘩っ早く、ちょっとコンプレックスを抱え気味な印象になりました。コンプレックスがある
風なのは、強かった父親に比べて能力が今ひとつだったからです。
4ヶ月年上の
累を兄貴分として慕っており、交神相手には累と同じく氏神・花芯日下部を指
名しています。彼もまた、当主筋と比べて自身の能力が劣っていることへの歯がゆさ、そして
天界への不審を抱いていたからでした。この時点では最も高位の女性の氏神は
朱鷺だったため、
累に続いての連続交神となったわけです。なので、雷迦の場合もまるで恋愛要素のない交神で
した。
3ヶ月年下の
蘇芳には当初、「気味悪い」「いけすかない」という感情を抱いていたものの、
瑞葉が闊達に間を取り持つようになったことで次第にわだかまりは薄くなりました。
また、朱鷺との間に生まれた息子・
赤斗が、朱鷺の『眼』の能力を受け継いでいたため、蘇
芳に似通うその能力を、出自を知らないこともあってやはり「気味悪い」と思っていました。
しかし、蘇芳が太照天昼子と交神し、赤斗の能力の出自について聞き出したことで息子へのそ
ういった印象は消え、気にかけてくれたらしい蘇芳へのわだかまりもかなり少なくなりました。
とはいえ生来負けん気が強い気性であったため、完全に打ち解けることはできませんでしたが
(『蘇芳華』ではいちおうそういう描写も候補に挙がってはいました)
そして『蘇芳華』を描くにあたり、左3下1顔+槍使いということで、御鏡家の月刃丸と思
いっきり被っていることが判明し(しかも遺言が釣り発言だし)(月刃丸の趣味は釣り)、そ
の辺をすっかり忘れていた親を(゚Д゚‖)とさせました…幸い(?)『相ひ思ふ華』では台詞も
ないような本当のチョイ役だったので、『蘇芳華』では極力月刃丸とは対照的な見た目にしよ
う、という意識が働き(笑)、『とがった耳、細めの眉で猫目』という外見設定になりました。
「ちッ…そういえば、そろそろ釣りの季節じゃねェか…」
<12世代目>
蘇芳 すおう(1031年6月〜1032年11月)
16代目当主
土髪・土目・火肌 指南書左2下6
大筒士
氏神名『武闘神日下部』
龍馬の息子。女の子に見紛われるほど綺麗な顔立ちの美少年。氷介は素で彼を女の子だと思
っていました(笑)。しかし日下部家に来て早々、0歳児の分際でイツ花の尻を触って殴られる
という…そんな風に俺は男だって言うアピールせんでいい。この来訪時の行動と死ぬ時の台詞
から、当初日下部家屈指の変人でどっちかというと京極堂シリーズの榎木津みたいな性格設定
だったはずなんですが。話を練っている間にいつの間やら540度くらい人格がまわりまわって
変貌しちゃった息子です(まわりすぎ)
同人誌『相ひ思ふ華』の中盤から登場、『蘇芳華』の主人公。母親は太照天昼子です。私の
中では、昼子は一族のことを大事に思っていて、結果としてはその存在を利用することになっ
ているものの軽んじるつもりはない、という設定になっています(俺屍設定の項目を参照)。
蘇芳は、天界にいる間昼子からとても可愛がられ、無邪気でやんちゃな子供に育ちましたが、
下界に降りてみると実父である龍馬から『昼子の傀儡だ』として辛く当たられることになりま
す。蘇芳の金色の瞳が皮肉にも昼子によく似た色合いであったこと、日下部家では金色の瞳は
8代目の鈴葉以来出ていなかったことがあり、龍馬は蘇芳の目を通して昼子が監視しているの
だと思い込んでしまいました。精神的に追い詰められた龍馬は、ことあるごとに息子を折檻し
ようとし、それを止めるのはいつも
伽羅でした。
父親からの折檻を繰り返し受けるうちに、蘇芳は自己防衛のために『他人の敵意/殺意を視
る』という能力を発露させました。この能力は、彼の祖母にあたる
朱鷺が持つ『眼』の力の変
形版で、朱鷺が生命の色、力の色に反応していたことに対して『殺意、敵意』だけを形として
視ています。殺意を持っている相手が『どの部分を使ってどのようなことをしようとしている
か』が、体の該当部分(殴ろうとしているなら手、蹴ろうとしているなら足)に視えるのです。
朱鷺が「色」として視ていたのに対して、この力が発露した後の蘇芳の視界は色を喪い、モノ
クロの世界になりました。悲しい理由で発露した力ではありますが、後に討伐隊にとって重要
な戦力になるというのが皮肉なところです。
来訪時はやんちゃで素直な子供だった蘇芳でしたが、色彩を喪ってからは感情の起伏がなく
なり、善悪の判断も曖昧になりました。自分を守り、受け止めてくれた伽羅に対してだけ子供
らしい――というよりは、成長していない子供のままの表情を見せるようになります。伽羅が
言うことは何の疑問もなく素直に従い、伽羅がやってはいけない、と言ったことは二度とやら
なくなりました。
龍馬と伽羅が交神するということについては、勿論当初は露骨な不快感を示していました。
しかし何故龍馬が蘇芳に対してそう振舞ってしまったかということと、強くなるために「手段
を選ぶな」という言葉に従うのだ、ということ(伽羅の感情としては実際にはそれだけではな
かったわけですが)を伽羅から告げられ、母上を悲しませたくない、嫌われたくないという思
いから了承しました。
しかし、伽羅の娘で自分の妹でもある瑞葉が来訪し、自分にとって血の通った肉親がいるの
だと認識したことで、蘇芳の中で徐々に心情の変化が起こっていきます。伽羅から託された当
主を引き継いで戦い、自分の『眼』に嫌悪感を持たずに慕ってくる
瑞葉、
焔・
赤斗兄弟は、彼
の中で知らず知らずのうちに特別な存在になっていきました。
しかし、瑞葉を初めとした一族達を呪いから解放して生かすことは考えていても、自分が彼
らとともに生きるということは考えていませんでした。自分の周りに人が増え、笑顔が増えて
いっても、それでも蘇芳は『母上』がいない『この先』を生きるつもりはなかったのです。伽
羅の無条件に受け止めてくれる愛情しか経験がなかった蘇芳にとっては、自分が誰かに対して
好意を寄せるということに対して潜在的な恐れのようなものもあり、最後の最後まで年下面子
の輪の中に自分から踏み込むことができずにいました。
それでも、自身が『眼』を含め類稀な鬼狩の能力を持っていたことも十分に自覚していた蘇
芳は、晩年になると自分亡き後の『代わり』になる存在を探すようになります。自分の『代わ
り』ができれば朱点童子と十分に戦い年下面子を守れるはずだ、という思いからでした。
彼が自分の『眼』の代わりとしたのは自らが討伐先で戦う術を指導した赤斗、『大筒』の代
わり、つまり純粋な戦力の代わりとしたのは娘の
香澄と息子の
健介です。
蘇芳が、自分はけして「ひとりではない」ことを悟ったのは死の直前、彼を生涯縛り続けた
モノクロの世界が再び色を取り戻した時でした。
『蘇芳』という名は、使いようによって色が変わる染料の蘇芳に因んで伽羅がつけました。
どんな色になってもあなたはあなただからね、という意味をこめた名です。
「俺は墓参りなんぞしたこたぁねぇが、お前らはしろよな。へへへ…」
瑞葉 みずは(1032年2月〜1033年8月)
17代目当主
土髪・水目・風肌 指南書左1下5
踊り屋
氏神名『冬衣ノ日下部』
伽羅の娘。鎖骨のラインが色っぽいそうです。伽羅は母性の強い子、という位置づけだった
ので立派なお胸でしたが(え)、瑞葉は来訪コメントがそんなものだったので、胸はやや控え
め+鎖骨と腰のラインが綺麗みたいな体格設定になりました。
死後氏神昇天したんですが、何をどうまかり間違ったのか、母系遺伝子の体の火だけ素質3桁
の神様なみに低く…表出してたのは総じて高い方だったので気づきませんでした;多分祖父に
あたる福郎太の低い方の体の火だけ、伽羅を経由して他の高い要素に混じって出ちゃったんだ
ろうと(交神の段階で気づくべきだ)。リアルタイムでプレイしてた時は、死に台詞のイカサ
マってこのことかよ、ほんとに死んでからバレたよ!と思わずウケてしまったのですが(え)
同人誌『相ひ思ふ華』の終盤に登場、『蘇芳華』では序盤から蘇芳の傍らにいる存在として
登場します。父親は無量大日下部(龍馬)。兄妹交神で生まれたという曰くありげな娘ですが、
気性は真っ直ぐなしっかり者。自分の出自については、日下部の血が最も強く流れているのだ
という風に解釈しています。この辺は、伽羅がきちんと情を込めて育てたことによります。
目上が相手でも物怖じしない闊達な性格ですが、母性豊かな一面もあり、この辺は伽羅譲り
なのだろうと思います。地獄の蓋が開いた振動で永久氷室の崩落に巻き込まれ、気を失ってい
る間朱点童子に膝枕されてたというレア体験がある子です(えー)
瑞葉は、かつての大江山討伐隊であり、黄川人に想いを寄せていた
静流に面差しが似ていた
ので、朱点童子にとっては印象深い存在だったのでした(だからって膝枕は)(すみません)
幼い頃から自分の傍らにいて、常に目をかけて導いてくれた蘇芳に対しては、本人も気づか
ないうちに慕情を抱いていました。それは瑞葉の成長にともなって次第にはっきりした恋心に
なっていきます。
やがて蘇芳が自身で呪いを解く気がないことに気が付きますが、兄様が私たちを朱点童子の
ところまで連れて行って、という必死の懇願も聞き入れてもらえず、蘇芳の死の直前に託され
た当主の任を失意のまま引き継ぎました。
しかし当主就任間もなく、蘇芳に氏神の資格があるとの知らせを受けて瑞葉は動揺しました。
本心は勿論嬉しいのですが、龍馬が蘇芳を生前虐げていたことを知っていた瑞葉は、その龍馬
がいる天へ蘇芳を送ることは自分の我侭なのでは、と決断できずにいたのです。
そんな彼女の背中を押したのが、2ヶ月年下の焔でした。瑞葉は蘇芳を氏神として天へ送っ
て蘇芳と交神し、自身も『冬衣ノ日下部』――呪いで命を終えた最後の日下部一族として氏神
昇天。天界で蘇芳と再会しましました。昇天後は、蘇芳と仲睦まじく暮らすようになってれば
いいと思います。朱鷺とともに蘇芳と龍馬との橋渡しをしてあげればよいなと。
「人生なんてサイコロと同じよ。イカサマすればいつだって勝てる。死ぬまでばれなきゃいい
のよ」
焔 ほむら(1032年4月〜)
火髪・火目・風肌 指南書右3下1
剣士
累と氏神の
朱鷺との間に生まれた子。初めて技の火が999になり、体の火の値も高かったの
で、益荒男刀なんていう前半戦で手に入るようなヘボい装備(竜神刀が手に入りませんでした
/滅)でも凄く強かったです。氏神の血筋のせいか技力が593もあったんですが、体力が何と
666しかなくてこの時期に体力と技力との差が100なかったという脅威(?)の頭脳派。前衛に
してごめんなさい(笑)。日下部家で初めて戦勝点6万点台を叩き出した漢。
『華の色は』のラストと『蘇芳華』の中盤から登場。角がある娘のために精神を崩壊させて
しまった朱鷺が、氏神になってからもうけた息子に再び角があらわれた、というのはなんだか
因果なものを感じます。朱鷺自身も、自分に再びこういう子が授かったのは
伽羅を虐げてしま
った贖罪だと思い、伽羅の分まで、と天界では愛情こめて育てていました。
焔の父である累はといえば、伽羅が母親から疎んじられて辛い目にあったことは勿論知って
おり、焔には朱鷺の『眼』の力が現れなかったこともあって、「ツノが生えてようが尻尾が生
えてようが俺の子だ」と角を気にすることなく息子を育ててきました。
そんな風に父母から情を傾けられたからか、焔は素直で天真爛漫な気性に育ちました。しか
し、直情に見られがちな振る舞いに反して、幼い頃から意外なほど周囲をよく見ており、気が
回せる気性でもあります。
蘇芳の瞳については全く悪印象を抱いておらず、むしろ「かっこい
い、俺もそんな力がほしい」と結構本気で思っていて(笑)、蘇芳のそっけないリアクション
にもめげず「当主様」と兄のように慕っていました。異父弟の
赤斗に朱鷺の『眼』の力が現れ
たのを知った際は、「俺もその力出ればよかったのに」と素直に羨ましがっていました。状況
判断に長けて思慮深い反面、まるっきりコドモな一面(笑)も持つ子です。
二ヶ月年上の
瑞葉にはずっと恋心を抱いていましたが、その瑞葉が蘇芳に想いを寄せていた
ことには気づいていて、この二人には割り込めないなぁ、と、瑞葉に自分の気持ちを告げるこ
とを早々に諦めてました。また、蘇芳が自分の手で呪いを解く気がないことにも、瑞葉ととも
に気づいていました。
蘇芳に氏神の資格がある、と聞いて昇天させるか否かをためらう瑞葉に焔は言いました。
「お前と先代様がいなかったら朱点打倒は無理…そんな風に思われるのは心外だ」と。迷って
るならさっさと氏神に祀っちまえ、それで自分が同じところに行ってやるぐらいのことを考え
ろ――蘇芳がそうであったように、瑞葉もまた大切な人がいないこの世で長い時を生きるつも
りがないこと、しかし「自分は当主なのだから、一族を率いて朱点討伐に向かうべきだ」とも
思っていることが焔には分かっていました。だから、朱点童子打倒なんか自分達に任せてお前
はしたいことをしろ、と精一杯の強がりで瑞葉の背中を押し、日下部家から最後の氏神――女
神『冬衣ノ日下部』が昇天するのを見送ったのです。
『蘇芳華』では朱点童子討伐に意欲を燃やしていた彼ですが、最終討伐隊には実は加わって
おらず、自宅待機組でした。彼の代わりに入ったのは蘇芳と瑞葉の娘で若干3ヶ月の
十茅。普
通に考えれば経験豊富な彼が出陣すべきところでしたが、十茅の真摯な気持ちを汲んで自ら出
陣を辞退しました。成長後の彼は、裏方に徹する部分が多いように思います。
イケメンだし、可愛い嫁さんもらって幸せに暮らしたらいいと思うよ。焔の性格なら、生ま
れつきの角も「俺かっこよくね?」みたいにチャームポイントにできると思うし(笑)。
「善悪の判断なんて面倒なコト、今は問うな。後世の暇人に任せてしまえ」(延長時)
赤斗 せきと(1032年4月〜)
火髪・水目・風肌 指南書右1下3
槍使い
朱点童子討伐隊
雷迦の息子。2ヶ月年上の
焔は異父兄で、
朱鷺が母神です。元々は祟良親王を解放させるため
という理由でした(笑)。
『一族』の欄では焔の隣が赤斗で、闊達な印象の美少年顔が並んでる状態になって画面見る
たびにニヤニヤしてました(怖)リアルタイムプレイ時から焔・赤斗は気に入り兄弟でして、
この子らの存在があったからデータごとにメモカで保存するようになりました(メモカ大増殖)
体の水が高く体力自慢、初めて心の水が999になった子です。焔同様、氏神の血筋故に技力
もよく伸びました。朱点討伐隊メンバーの最年長でしたが、寝太郎にはほんっとうに弱く、太
照天が間に合わずに槍を抱えてすぐ寝てしまい…朱点童子戦では大苦戦を余儀なくされました
(リアルタイムプレイ時のメモには『その槍は抱き枕か何かか』という怒りのコメントが/笑)。
この顔グラは首の後ろの痣が印象的ですが、首の痣については御鏡家の凱のイメージが強い
ため、赤斗にはないです。あと、凱は何も考えずに逆さポニテにしちゃったので(滅)、赤斗
は髷という扱いになってます。
三ヶ月年上の異父兄・焔とは見た目もよく似ていて、仲良しの兄弟です。兄の焔が天真爛漫
ながらも状況把握に長けているのに対し、弟の赤斗は次男坊なのでちょっとヌケてるところが
あります。
赤斗の眼には、母神・花芯日下部(朱鷺)が生前持っていた「生命の色、力の色を視る」と
いう能力が宿っており、その能力を見抜いた
蘇芳は自分亡き後の『眼』――朱点童子討伐隊の
司令塔に据えることを考えていました。しかし、肝心の赤斗は討伐先ではカッとなりがちでそ
の能力を生かしきることができず、よく蘇芳から無言で頭にアイアンクローをかまされては悲
鳴を上げてました(笑)。叱られて(しばかれて)も不貞腐れたりしないあたりは素直です。
しかし蘇芳の死後にその意図を知ると、兄のように慕っていた蘇芳の思いを汲んで、見違え
るように自分の能力を最大限に生かす動きをするようになります。蘇芳の息子の
健介との連携
で討伐隊を引張り、重要な戦力になりました。ゲーム上ではほんっとうに寝太郎に弱かった彼
ですが、物語の上ではその『眼』の能力によって寝太郎のタイミングを見抜き、討伐隊を優位
に導いたということにしてあげてください(笑)。
焔が
瑞葉に想いを寄せていることを唯一知っていた人物。それについては、兄ちゃん意地っ
張りだから伝える気ないんだろうなー、などと理解者っぽい受け止め方をしていましたが、自
身が2ヶ月年下の香澄に慕情を抱いていることには自覚がまるでないと言う(ニブちんなのか
察しやすいのか)。おっとり天然な
香澄のことを、「ほっておけないから」と昔から何かと面
倒をみてやっていましたが、そういった感情の出所が何なのかをまったく理解してませんでし
た。いちおう朱点童子討伐後、晴れて結ばれる予定ではあります(笑)。
この二人、2回目プレイの御鏡家では、凱と明海という兄妹として生まれてきており、やはり
浅からぬ縁があったのかなーと勝手にニヤニヤしてます(怖い)
「みんな、仲良くやってくれ。じゃ、お達者で」(延長時)